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- 映画「トロール・ハンター」
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2013.06.30 Sundayトロール・ハンター
Trolljegeren / 2010年 / ノルウェー / 監督:アンドレ・ウーヴレダル / フェイクドキュメンタリー
トロールは実在した!
【あらすじ】
ドキュメンタリー映画を撮っている大学生が、トロールハンターに密着しました。
【感想】
ブレア・ウィッチ・プロジェクトのように手持ちカメラで取られた映画。熊の密猟事件を調査する三人の学生は、密猟を追っているうちにハンスという怪しい男に出会う。ハンスを尾行した三人は、深夜森の中で何者かに襲われる。襲ってきたのは伝説上の怪物とされていたトロールだった。ハンスはトロールを追うトロール・ハンターだったのだ!トロールは、森の巨人みたいな感じ。凶暴です。
左の写真がハンスさん(オットー・イェスパーセン)、渋い。山の男でございます。そして右の写真が甲冑を装備したハンスさん。これでトロールと戦うぞお!って、ブリキのバケツをかぶっているようにしか見えませんが大丈夫でしょうか。案の定、トロールにパンチ一発でKOされるハンスさん。いかん。
この映画、トロールはもちろん、背景の設定にすごくこだわっているんですね。トロールの生態についても細かいですが、ノルウェー政府がトロールの存在を隠蔽しているというのが面白い。理由については説明されないのだけど、観光客が減ることを恐れて、トロールが暴れたのを熊の犯行に見せかけているのかな。「トロールがいたぞ!」って宣伝したほうが、人は来ると思うのだけど‥‥。
TST(トロール保安機関)は、トロールが暴れた場所にかけつけて熊の死体を手配する。みんなして、えっちらおっちら熊の死体を運ぶ。コメディか。で、熊足棒とでも言うのだろうか、熊の足がついた棒で、地面に熊の足跡をつけてまわる。大真面目にやっているのがいい。
ハンス自身は、TST(トロール保安機関)という政府組織に雇われた公務員にすぎない。取材を申し込んできた学生たちに「危険だし、給料も安いし、手当てもつかないし、こんなに忙しいのにトロール・ハンターは国で俺一人だし‥‥」などと愚痴り始める。学生たちの「密着ドキュメンタリーを撮りたい」という申し出もOKする。国への腹いせか?トロールの存在を極秘にする任務はどうでもよくなったようです。
ふつうのUMAものというのは、凶暴な生物がいて、仲間がやられたりしつつも最後は倒すという作りになっていることが多い。これは、トロールそのものよりも、トロールを取り巻く人々や機関に着目したのが新しかった。でも、面白いかというと、正直そうでもなくて淡々としている。不思議な映画でした。
DVDのジャケットを貼ろうとしたのですが、トロールがバーンと写っちゃっているのでやめた。予告編にも出てしまっているので、観る方はご注意ください。推理小説の最初のページに犯人を書くようなものだと思うのだけど。テロである。JUGEMテーマ:映画
- マニ車
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2013.06.27 Thursday▼漫画「名探偵コナン」が好きという人と話した。いつから始まったか憶えていないが、わたしが学生の頃からずっとやっている気がする。あれ、コナンてもう成人しているのではないか。ウィキペディアを見ると94年5月連載開始だった。わーお、コナンは19歳でした。
高校生探偵だった主人公工藤新一が、悪の組織に薬を飲まされ、その副作用で子供になってしまう。元の身体を取り戻すため、組織の手がかりを追っていく。しかしですよ、10歳ぐらい若返ったわけですが、もしわたしなら「これはこれで、まあ、悪くない」と思うだろう。プラセンタ100とかより効果がある。悪の組織ばんざい。
▼前々から気になっていたものがあった。マニ車(ぐるま)です。チベット仏教で用いられる仏具で、中にお経が入っている。これを回転させた数だけ、お経を唱えるのと同じ功徳があるとされている。信仰は、苦しんでなんぼという気もしますが、そんなに楽をしてもいいものか。
でも、繁忙期にはしかたのないことだと思います。チベットの人たちがお寺に備え付けられているマニ車を回している光景は、テレビでたまに見かける。が、この前テレビでやっていたのは「全自動マニ車」である。
小さいので車のダッシュボードの上に置いたりもできる。電池式です。さすがに手を抜きすぎだと思うけど。仏様が「ばかやろう」って、言ったりしないのか。だってこれは、寝ていても自動で回せるのだ。「はー、今日はちょっと悪いことしちゃったから、いつもより三倍多く回しとこう」という人もでてくるだろう。
全自動がいいのならば、手抜きはどこまで許されるのだろう。全自動マニ車の開発競争が行われ「他社のマニ車より5倍のスピードで回せます!ご利益も5倍!」などという業者も出るかもしれない。もっと、身の周りの生活用品にマニ車をつけたらどうだ。扇風機の羽根や、トイレットペーパーなどにお経を印刷してもいい。それはもうカラカラ回る。毎回ご利益がある。
わたしが仏様なら、間違いなく地獄に行かす。血の池、針山ツアー決定である。
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- 映画「狼たちの処刑台」
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2013.06.25 Tuesday狼たちの処刑台
Harry Brown / 2009年 / イギリス / 監督:ダニエル・バーバー / 犯罪、暴力
怒れるおじいちゃん!
【あらすじ】
妻の病死で落ち込んでいたところ、追い討ちをかけるように親友が殺害される。犯人はわかっているのに警察は何もしてくれない。おまけに正当防衛を主張してきたよ。ついに、おじいちゃんは切れました!
【感想】
主演のマイケル・ケインは、バットマンシリーズで活躍していますね。今回はバットマンのサポートではなく、自分が大暴れというか、フラフラしながら暴れます。途中で気絶もする。おじいちゃん、がんばれ!
親友の復讐のために銃を買いに行くハリー(マイケル・ケイン)。しかし、銃の売人がとんでもなく悪そう、というか危なそう。どこで見つけてきたの、この役者。
この左の人、画像が荒くて見えにくいですが、全身にナイフでつけた傷のような刺青があります。道で会ったら「こいつはアカン」と思いますよ。くるっと180度回転して逃げ出します。趣味のガーデニングで大麻も栽培しており、ついでにラリッている。いきなり大声を出したり、拳銃を撃ったり、もう危ないわー。というか、本物じゃないの?
かなりアレな人である。この人を観るためだけに、この映画を観るのもありかなあ。このヤバさはどうすれば伝わるのだろう。休み時間に、暇つぶしにロシアンルーレットやるタイプかなあ。そんなやついないか。
で、ハリーは銃を買うときにちょっと揉めて、この売人を撃ってしまいます。床でのびている彼に「銃の手入れがなっていない」と説教をしだすおじいちゃんが面白い。完璧主義者である。あと「おまえはもうすぐ死ぬ」などと宣言します。なにその嫌がらせ。怖い。
右は、映画「ラースと、その彼女」に出ていたエミリー・モーティマー。エリートなのに現場を希望するというアリス警部補。主人公ハリーが、復讐のために悪ガキたちを殺しているのではないかと疑い、彼を追いかける。うーん、悪ガキのほうを追いかければいいのにねー。
おじいちゃんが怒ったり、悲しんだり、拷問したりの大活躍。挙句に、悪ガキを追いかけている最中に苦しくなって気絶。ああ、もう、がんばりすぎです。マイケル・ケインの活躍が観たい方は是非。しかし、イギリスは治安悪そうだなあ。
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- 映画「サンキュー・スモーキング」
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2013.06.23 Sundayサンキュー・スモーキング
Thank You for Smoking / 2005年 / アメリカ / 監督:ジェイソン・ライトマン / コメディ
悪いヤツほど面白い。
【あらすじ】
タバコ会社の利益を守るため、黒いカラスも「白だ!」と言い切ります。おやー、なんだか白く見えてきたぞー。
【感想】
タバコ業界により設立されたタバコ研究所の広報部長ニック(アーロン・エッカート)は、タバコ業界の利益を守るため、巧みな話術で人を煙に巻く。「口から生まれてきた」という言葉がありますが、まさにそれはニックのためにあるような言葉。
とにかくプレゼンや説得がうまい。立て板に水なのです。タバコの健康被害を正当化するために、自動車事故やチーズの取りすぎによる死亡に結びつけたり、よくよく考えると議論のすり替えを行っているのだけど、話のテンポがいいものだから聞いていて気持ちがいい。詭弁だと思いつつ、もっと聞きたくなってしまう。
彼のように、優秀でいながらタバコ会社の宣伝をする人間の倫理観というのは、どうなっているか気になる。彼がタバコ業界を弁護して、大衆をうまく丸め込んだり、タバコのイメージ向上に成功すればするほど死者は増えることになる。気持ちの折り合いの付け方はどうしているのだろう。仕事は面白いし、給料も高いからOKということなのかなあ。いろいろ考えているように見えて、あまり何も考えてないようにも見える。
こちらはロビイスト同士のミーティング。左からアルコール業界、銃業界、タバコ業界です。みんなして「うちの業界は1日に何人殺した!」と競い合っています。わーお、クレイジーなミーティング。楽しそう。
正直なところ、善人というのは悪人よりもちょっと退屈なんですね。やはり悪人というのは面白い。悪人は、自分の欲望に対してはすごく正直で、そこが悪人の魅力の一つなのだろうか。ニックはタバコで人が死ぬということに対してもなんとも思っていない。今の仕事は「住宅ローンのため」と言い切るし、人を議論で打ち負かすのが楽しい。周りにいたら嫌な人かもしれないけど、困ったことに面白いんですよねえ。
嘘を嘘で固めたようなニックだけど、彼が唯一正直になるのが子供の前。子供に対してだけは誠実に向き合っている。作文の宿題をやっている子供から「アメリカ政府はなぜ最高なの?」と訊かれれば「そもそもアメリカ政府が最高などと思うのはなぜか?それは本当か?最高とは何か?」と訊き返す。先生が与えた前提を疑ったり、自分の頭で考えることを求める。
彼は喫煙について、しばしば「自由」という言葉をつかう。最初は、住宅ローンのために弄した詭弁の一つかと思った。でも、ここだけは本当のような気がする。この映画はタバコが有害かどうかについて、なんの主張もしない。
タバコに限らず、あらゆる問題について人は自由に選択する権利があり(たとえそれが死を招いても)、またその選択した決断において責任を負うべきだと主張しているように感じた。特に大笑いすることもないのですが、皮肉の効いた面白いコメディでした。武器商人を描いた「ロード・オブ・ウォー」という映画がありますが、ちょっとひねった映画が好きな人は楽しめるかもしれません。
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- 映画「ハンガー・ゲーム」
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2013.06.22 Saturdayハンガー・ゲーム
The Hunger Games / 2012年 / アメリカ / 監督:ゲイリー・ロス / サスペンス、SF
生き残るのは誰かなー?
【あらすじ】
「今日はみなさんに、ちょっと殺し合いをしてもらいます」
【感想】
ある作品について、何かに似ているというのは失礼なのかもしれない。でも、わかりやすく言うなら「バトル・ロワイアル」に似ている。ビートたけしは出てこない。
文明崩壊後の近未来。北アメリカに位置する国家パネムは、キャピトルという都市に統治されていた。その下には12の地区があり、人々は貧しい生活に苦しめられていた。毎年、12の地区からクジ引きで代表が選ばれて殺し合いを強制される。最後まで生き残った一人だけが豊かな暮らしを与えられる。
で、この左の紫のおばちゃんがキャピトルから来た使者なんですね。彼女がクジ引きで地区の代表者を選ぶのですが、豊かな生活を送っている特権を振りかざしているようで観ていてイライラします。彼女にとってハンガー・ゲームはただの娯楽なんですけど、選ばれる者は殺し合いですから真剣。その温度差がうまく描かれています。おばちゃん、憎し!
青い服は主人公カットニス(ジェニファー・ローレンス)、妹をかばって地区の代表に。右の写真の男は同じ地区から選ばれたもう一人の代表ピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)、カットニスに密かに想いを寄せています。
彼らの戦いはテレビ中継されており、キャピトルに住む特権階級の人間は、誰が生き残るか賭けの対象にしている。彼らから気に入られると、戦いの最中に有利な道具をもらえるので、人気取りも重要です。タニマチだな!
カットニスは、地元にボーイフレンドがいます。でもスポンサー獲得のために、同地区のピータにキスをして、ラブストーリーを演出したりする。命がけのキャバクラ嬢みたいなものでしょうか。やむなし。
こちらは悪役チームの皆さん。いかにも悪そうなオーラが出ております。見事。左は、映画「エスター」に主演したイザベル・ファーマン。エスターのときはかわいかったのだけど、ナイフを使って楽しげに殺す人に成長していました。どうしよう。
ジャングルでの殺し合いなのですが、頭脳戦という感じではないんですね。本当にただの殺し合いというか。あと、殺人に対する葛藤もない。主人公の性格が強いのもありますが「殺しにきたから返り討ちにしましたけど何か?」という感じ。まあ、そうするしかないんだけども。葛藤とかあってもいいじゃないの。
誰が生き残ったかは書きませんが、誰かが勝者になって終わりとなります。どうもモヤモヤする。テストを受けて、100点を取って「がんばったね」と褒められても、そりゃそういうふうに作ってあるから取れるだろうという。あくまで特権階級の掌の上にしかいない。
このバカバカしいハンガー・ゲームをぶち壊して、はじめて本当の勝利なのだろうけど、そこまではいっていない。何か物足りない感じがしました。まだ続きがありそうなので、その後の展開は続編を待て!ということかなあ。
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- モノマネ
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2013.06.20 Thursday▼投手不足の中日が獲得した新外国人投手マドリガル。150キロを越えるストレートとフォーク、スライダーが武器という。絶好調外人ルナの推薦というから期待したいが、メジャー通算44試合、0勝2敗1セーブ、防御率6.10というのが心配。まあルナが推薦するのだから大丈夫なはず。
しかし「俺のことはマッドドッグ(狂犬)と呼んでくれ!」と言ったり、ボールにかみついてみせたり、派手な刺青が怖かったり、これはどうも面白外人なんじゃないか。今年の中日の順位は、面白外人にかかっている。心配。
▼友人Nが結婚式の二次会でやるというモノマネを見せてもらう。ビートたけしや、森進一、中尾彬など定番のものをやるという。映画「バトル・ロワイアル」でビートたけしが言った有名なセリフがある。「今日はみなさんに、ちょっと殺し合いをしてもらいます」こういうのをやるのだけど、そのセリフの前に必ず名乗るのである。
「こんにちは、ビートたけしです」ずるい。全部「こんにちは、○○です」で始まる。それでいて「誰をやっているか、みんなすぐにわかるんだよ」と、自信たっぷりだ。最初に名乗っていますけど。頭がおかしい人による斬新なモノマネである。
▼今日のBS歴史館は江戸時代の数学者 関孝和。江戸時代に数学の本「塵劫記」がベストセラーになったり、宿や飯代の代わりに数学を教えて旅をするという、流しの数学者みたいな職業があったのも驚く。流しの数学者、かっこいい。数学用心棒である。
「また、つまらぬ計算をしてしまったな‥‥」などと。
▼知り合いと話していたら、子供のオムツが取れるとか取れないとか、そんな時期にさしかかっていました。オムツって大昔はどうしていたのだろう。遺跡などからは、オムツというのは出土してないんですね。
大きな葉や、毛皮で代用していたのか。それとも下半身は裸だったのか。中国ではオムツなしで育児をする地域があるらしいですけど。赤ん坊は用を足したいときは表情で合図をするのか。抱っこしている途中に急にもよおして大惨事ということにならないのかなあ。
いい方法を考えた。もしオムツがない環境であれば、オマルを作って、子供をオマルの上にグルグル巻きにして縛りつけておけばいいのではないでしょうか。児童相談所の人、虐待を発見しました。JUGEMテーマ:日記・一般
- 映画「崖っぷちの男」
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2013.06.19 Wednesday崖っぷちの男
MAN ON A LEDGE / 2012年 / アメリカ / 監督:アスガー・レス / サスペンス
トントン拍子の物語。
【あらすじ】
ダイヤ強奪の冤罪を証明したいので、高い所からうったえます。「僕は無実だー!」「いいから、早く飛び降りろ〜」って、みんな、ひどい。
【感想】
サスペンスということでネタバレはなしで。この映画は、シチュエーションスリラーの一種ですね。とても制約が多い条件のなか、どう知恵を働かせて困難な状況を切り抜けていくのかが醍醐味。好きなジャンルです。
が、とてもうまい具合に話が進んでしまう。「そ、そんなうまくいくわけが!」という展開が多い。うまくいくのだった。いきまくりと言ってよい。ご都合主義といえばそうですし、観客と作り手の頭脳の攻防もない。条件がオープンになっていて、そこから考えるのではなく、実は主人公はこういう準備をしていてと、後から明かされてしまう。
確かにフェアではないものの、特にそれが嫌でもないんです。展開が速く、話も面白いので引き込まれる。主人公は元刑事のニック(サム・ワーシントン)。ワシントンじゃ、いかんのか。これからはワシントンD.C.もワーシントンD.C.なのか。どうでもいい。
そんなどうでもいい人に呼び出されたのが女性刑事リディア(エリザベス・バンクス)。この人は一ヶ月前、自殺志願者の説得に失敗しており、その志願者は橋から飛び降りて死亡。そのことを気にしている。
ニックは、その事件を知っており、わざと彼女を交渉役に指名したのだった。うーん、なんたる性格の悪さ。
主演の二人の役者ははじめて観たのですが、どちらもとても良かったですね。彼女の上司も良かった。ちょっと嫌味なんだけど、いい人。
ニックの弟ジョーイ(ジェイミー・ベル、写真左下の男)と、その恋人アンジェラ(ジェネシス・ロドリゲス、写真左下の女)。弟は、映画「リトル・ダンサー」の主演の男の子です。あれま、ずいぶん大きくなった。態度も。机に足なんか乗っけちゃって。
この弟チームが作品で重要な役割を担っている。でも、なんだか頼りないし、仕事を頼むには不安な人だよ。崖っぷちで駆け引きをしている二人と違って、弟チームはコメディ要素の強い部分を担当。それが、作品の緊張感を削いでるように見えた。でも、その緊張感のなさのおかげで、ご都合主義が許せてしまう気もする。難しいバランスの上に成り立った作品ですね。
で、右側は実業家のデヴィッド(エド・ハリス)。歳とったなー。体も一回り小さくなってしまった。肩の辺りがね。憎々しい悪役のはずなんだけど、エド・ハリスの老け方になんだか少し淋しいものを感じました。
この作品は、ニューヨーカーの野次馬根性や無責任さ(飛び降りろコール)、マスコミの報道姿勢なども、やや批判的に描いている。問題提起というほどじゃなく「あ、監督は野次馬とマスコミが嫌いなんだな」という程度ですけど。何か大衆とマスコミに恨みでも?
100分と少しの短い作品、あまり長くないのも緊張感が持続してよかった。テンポも良く、サスペンス好きの人にはいいかも。ただ、重箱の隅をつつきたくなる人は、やめたほうがいいのかなあ。箱に穴があくかもしれん。
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- 映画「アベンジャーズ」
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2013.06.19 Wednesdayアベンジャーズ
The Avengers / 2012年 / アメリカ / 監督:ジョス・ウィードン / SF、アクション
神々の大ゲンカ
【あらすじ】
宇宙からの侵略者をヒーローみんなで撃退するよ。でも、ヒーローたちは仲があまり良くないのでした。
【感想】
「日本よ、これが映画だ。」という、かなり挑発的なキャッチコピーで話題になったアベンジャーズ。ようやく観ました。このキャッチコピーを耳にしたときは、そんな派手なことを言って大丈夫なのかと気になっていた。
「日本よ、こういう映画もありだと思うんですけど、どうでしょうかねえ?」ぐらいにしとけばと思ったが、はたしてそれはコピーなのか。
ストーリーはすごくシンプルなんです。神々の国アスガルドから宇宙空間に飛ばされたロキ(トム・ヒドルストン)が、悪い宇宙人をくどいて地球に攻め込んでくる。
それをヒーローたちで結成されたチーム「アベンジャーズ」が迎え撃つ。
しかし、この象かサーベルタイガーを思わせるロキの兜。映画を観ている間は特に気にならなかったのですが、あらためて観ると変だ。パリコレでこういうの見た。罰ゲームでこんなかっこうをしているわけではありません。
アメコミヒーローものといえばCGですけど、いや本当にすごかったですね。この空母はCGで作られており、甲板のシーンは駐車場で撮影したとメイキングで語られておりました。もうすごすぎてどこがCGで、どこが実写でとか、まったくわからないんですよね。面白ければなんでもいいです。
で、勢ぞろいしたヒーローが盛大に揉めます。ギリシャ神話の神様というのは勝手でやりたい放題ですけど、あんな感じ。ヒーローたちが、ものすごい能力を使って味方同士でケンカ。敵とも戦うけど。マイティ・ソー(クリス・ヘムズワース)と、キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)、アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)のケンカは派手で面白い。
キャプテン・アメリカ(真ん中の青)とアイアンマン(右、赤)の口ゲンカもいい。アイアンマンに向かって「おまえはスーツ着てないと何もできないんだから、さっさとスーツ着れば?」みたいなのや、キャプテン・アメリカには「おまえは薬で強くなっただけで、ただの実験台でしょ?哀れ〜」みたいな罵り合いをする。うーん、実にギリギリのライン。それを言うか。夫婦なら別居する。
ヒーローが6人出ているにもかかわらず、それぞれ見せ場が用意されているのもいい。能力に差はあるんだけど、それぞれがんばっているのがわかる。マイティ・ソーのハンマーやホーク・アイ(ジェレミー・レナー)の弓が欲しくなった。ブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)とハルク(マーク・ラファロ)の追いかけっこも楽しい。ハルクは戦艦みたいなのを殴ってとめたり、ロキをボコボコにしたり、見せ場が盛りだくさんでしたね。
映画を観終わった今、「日本よ、これが映画だ。」と言われれば「そうですね。これはハリウッドにしか作れないね」と思います。面白さというのは期待との差で測られるところがありますが、どうしても「これが映画だ」などと言われれば「ふーん、どーだろねー」と、やや批判的な感情と、そこまで言うからにはという期待で観てしまうのだけど、そのマイナス要素を振り切って、プラスまで持ってくる、アメリカにしか作れない娯楽映画でした。
最初は静かというか地味な始まり方だったのですが、後半の戦闘シーンの盛り上がりはすごかったですね。ワクワクしました。しかし、バットマンやスパイダーマン、エックスメンはここには入らないのかとか、今一つアメコミルールがわからない。多すぎるからいいのか。それにしても楽しかったなあ。
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2013.06.18 Tuesday▼暑い。梅雨ではなかったのか。この時期からこんなに暑いとは、今年の夏は猛暑を予感させる。
以前に会ったお金持ちは、夏の暑いときは軽井沢、函館、寒くなると沖縄、神戸に移動して暮らしているという。しかし、これでは夏を満喫しているとは言いがたい。本当の夏を味わっていると言えるのか。夏から逃げている。夏はコタツに入ってラーメンを食べるぐらいでないと。出ました、狂人一歩手前。
うらやましいって言えばいいのに。
▼お金持ちといえばですよ、アマゾンで買い物をしていたときに高額商品を見つけた。
2000万のピアノです。スタインウェイとかじゃなくても、こんな値段するんですね。しかし、これはネットで買う物なんだろうか。「カートに入れる」→「購入!」って、オイ、そんなお手軽でいいのか。ネット通販で買ってはいけないだろう。まあでもたかだか2000万だからなあ、1年貯金すれば貯まる額だし。
なぜそんなわかりやすい嘘を。
▼ネットで調べればたいていのことはわかるから、あまり本を読まなくなったという話を友人から聞いた。知識量より検索する技術というのは、ネットが普及してからしきりに言われてきたことである。
でも、これは本当なのだろうか。たとえば、信長のことを調べるのはネットでできるが、信長と三国志の曹操を比較してみようという考えは、信長のことを調べるだけでは出てこない。その比較が一般的なものになれば書いてあるかもしれないけど。
あまりにも詳細な知識は必要ないかもしれないけど、自分の知識がその分野においてどういう位置にあるか、知識の地図を持つことは必要に思える。その知識の地図を作るためには、結局知識を広げるしかないと思うのだけど。一度その地図を作ったうえで、細かいことを忘れていくならいいんだろうなあ。
ネットでいろんなことを調べられるといっても、新たな発想を得るのは頭の中で知識を結合させるしかないように思う。やけに真面目なことを書いてしまった。真面目なことを書くと不安になるという病気にかかっている。
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2013.06.16 Sunday▼選挙が始まった。街頭演説がうるさいのは、政策を説明しているのだから百歩譲るとしても、名前を連呼して走り回る選挙カーというのはどうなんだ。うるさい。みんなあんまり怒ってないような気がするけど。
「山田です。山田です。山田をどうかよろしくお願いいたします」などと言われたら、ようし、わかった、山田にだけはなにがなんでも投票しないと心に誓うし、今後、わたしが出会うすべての山田に対して冷たく当たってしまいそうである。
しかし、選挙カーの言葉は、真面目に聞いているといろいろ種類がある。「すてきな笑顔ありがとうございます」「かわいらしいワンちゃん、癒されます」「みなさまの笑顔、エネルギーに変えさせていただきます」などなど。憎いあまりに詳しくなってしまった。それが悔しい。
昔から生徒会長などに立候補する人の気持ちがわからなかった。あんなもの、ごっこ遊びであると内心バカにしていた。で、わからないままここまで来てしまった。わからない人たちが世の中を動かしている。
▼昨日、テレビを観ていたら結婚式についてやっていた。わたしが知らないうちに結婚式もいろいろ変わっていた。結婚情報誌ゼクシィの編集長が説明していましたが、ラストバイトという儀式が驚きだった。有名なのだろうか。格闘ゲームの必殺技っぽいけど違った。
結婚したら、新婦から食べさせてもらうのだから、母親が最後に新郎にケーキを食べさせてやるという演出。「アーン」というやつである。新郎が小さい頃に使っていたフォークやスプーンなどを用意することもあると言っていた。
久しぶりにテレビを観ていて、アハーという変な声が出た。もはや現代はわたしが生きていくにはあまりに過酷な環境になったので、テレビを消して「死のう‥‥」と、つぶやいた。まあ、それぐらい驚いた。わたしが歪んでいるのかもしれないが。
友人A子に電話して「世の中にはラストバイトという恐ろしい儀式があって‥‥」などと言ったら、平然と「知ってる」と言われてしまった。しかも「自分の価値観からはみ出たことだからって、批判するのはよくないと思う」などと、至極まっとうなことを言われてしまった。それは正しいが‥‥、どうしたんだ?憎悪を父に、嫉妬を母として、この世に生を受けたはずのA子が。「どこか悪いの?」と、ふつうに訊いてしまい、怒られた。
なにやらわたしも気が抜けてしまった。一緒に仕事を請けているN氏から連絡があり、ふと雑談でラストバイトの話をしてみたら、まあ、怒っていた。激怒激怒で手がつけられない。「それは、あれか?アーンしてもらわないと家族を皆殺しにするって脅迫されてるんだろ?でないとやらないよなあ!」などと、悪口を言いまくっていた。
ようやく友人A子の気持ちがわかったが、自分よりも興奮している人がいると引く、ということだ。わたしはN氏に優しく伝えました。「自分の価値観からはみ出たことだからって、批判するのはよくないと思う」
うーん、ここにきて生ずる不思議な優越感。わたしはそっと電話を切りました。
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