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- 国歌
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2013.05.29 Wednesday▼友人が、ツイッターを見るのがしんどいのでやめると言っていた。なんとなくわかるような気もする。内田百間(「けん」は門構えに月)が次のように書いている。
「読書と云う事を、大変立派な事のように考えていたけれど、一字ずつ字を拾って、行を追って、頁をめくって行くのは、他人のおしゃべりを、自分の目で聞いている様なもので、うるさい。目はそんなものを見るための物ではなさそうな気がする」
読書ですらそうなら、ツイッターはなおさらである。などと書いてみましたが、わたしは8人しかフォローしてないのでまったくうるさくない。みんな、もっとつぶやいたらどうなんだと思っている。
▼スポーツの前に行われる国歌独唱をどう聴いていいのかわからない。ふつうに歌っているのはいいとして、歌い上げるというやつが厄介だ。だが、歌う方はプロなのだから「ちょっと上手く歌わなければ」と意識もするだろう。すると、感情を込めたり、抑揚をつけたり、溜めたりということになる。つい、歌い上げてしまう光景をよく見かける。つい、人は歌い上げてしまう。油断できない。
国歌はいつ頃から使われ出したのだろう。ウィキペディアを見ると1876年(明治9年)である。意外と歴史は浅い。国歌の必要性は外交儀礼の場において生じたとある。式典のときなどに互いの国歌を演奏したのだろう。
日本は江戸時代までは鎖国していたから、国歌の必要性がなかった。一つ上の階層が存在したとき、初めて国歌が必要になったわけだ。ということは、そろそろ一つ上の階層について注意すべきときなのではないか。つまり、あれです、宇宙人です。
宇宙人がやってきたとき「え?なに?地球って星歌ないの?野蛮!野蛮ですわー、地球とかマジうけるんですけどお!」ってなる。あいつら、すぐ人を見くだすところがある。そんで「原始的だから食料にしちゃってもいいよね!」ってなる。怖い。なので今は星歌を考えている。ここは、わたしが地球のために考えておかねば。
やっぱり、あれですかね、マイケルの「We are The World」だろうか。しかし、アメリカに屈するようで何か悔しい。あと「ウィア〜ザ、ワ〜、ウィア〜ザ、ワ〜」のあとがもう歌えない。宇宙人に食料にされる。
JUGEMテーマ:日記・一般
- 映画「CUT」に出てきた名作映画ベスト100リスト
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2013.05.28 Tuesday映画「CUT」(アミール・ナデリ監督)の中でとりあげられた名作映画100本のリストです。原題だと調べにくいのでタイトルと監督名を日本語にしたものを付けました。原題リストは、こちらのレビューからお借りしました。
監督はインタビューの中で103本とおっしゃっていますが、このリストには102本しか載っていません。原題を打ってくださったときに抜けてしまったのでしょうか、それとも103本目がこの「CUT」なのだよ!という監督のメッセージなのか。タイプミス等、気づきましたらご指摘いただけますと幸いです。
■100位〜
Welfare/ Frederic Wiseman 1975
福祉/フレデリック・ワイズマン
Knife in the Water/ Roman Polanski 1962
水の中のナイフ/ ロマン・ポランスキー
Raise the Red Lantern/ Zhan Yimou 1991
紅夢/ チャン・イーモウ
The Wind/ Victor Sjostrom 1928
風/ ヴィクトル・シェストレム
Pixoite/ Hector Babenco 1981
ピショット/ へクトール・バベンコ
Fat City/ John Huston 1972
ゴングなき戦い/ ジョン・ヒューストン
Closely Observed Trains/ Jiri Menzel 1966
運命を乗せた列車/ ジリ・メンゼル
La Terra Trema/ Luchino Visconti 1948
揺れる大地/ ルキノ・ヴィスコンティ
Hoop Dreams/ Steve James 1994
フープ・ドリームス/ スティーヴ・ジェームズ
Peeping Tom/ Michael Powell 1960
血を吸うカメラ/ マイケル・パウエル
■90位〜
Dekalog/ Krzystztof Kieslowski 1989-1990
デカローグ/ クシシュトフ・キェシロフスキ
Kwaidan/ Masaki Kobayashi 1964
怪談/ 小林正樹
Yol/ Yilmaz Guney → Serif Gorer 1982
路/ シェリフ・ギュレン
※ユルマズ・ギュネイは脚本、シェリフ・ギュレンが監督
Hana-bi/ Takeshi Kitano 1997
HANA-BI/ 北野武
The Conversation/ Francis Ford Coppola 1974
カンバセーション…盗聴…/ フランシス・フォード・コッポラ
Oya/ Hiroshi Shimizu,Tadamoto Okubo 1929
親/ 清水宏、大久保忠素
The Night of the Hunter/ Charles Laughton 1955
狩人の夜/ チャールズ・ロートン
Stranger Than Paradise/ Jim Jarmusch 1984
ストレンジャー・ザン・パラダイス/ ジム・ジャームッシュ
Quince Tree of the Sun/ Vicor Erice 1992
マルメロの陽光/ ビクトル・エリセ
Eraserhead/ David Lynch 1977
イレイザーヘッド/ デヴィッド・リンチ
■80位〜
Le Quai des Brumes/ Marcel Carne 1938
霧の波止場/ マルセル・カルネ
Salvatore Guiliano/ Francesco Rosi 1962
シシリーの黒い霧/ フランチェスコ・ロージ
Time of the Gypsies/ Emir Kusturica 1988
ジプシーのとき/ エミール・クストリッツァ
The Bohemian Life/ Aki Kaurismaki 1992
ラヴィ・ド・ボエーム/ アキ・カウリスマキ
The Round-Up/ Miklos Jancso 1966
密告の砦/ ヤンチョー・ミクローシュ
Der Stand der Dinge/ Wim Wenders 1982
ことの次第/ ヴィム・ヴェンダース
La strada/ Federico Fellini 1954
道/ フェデリコ・フェリーニ
The Hole/ Tsai Ming-liang 1998
Hole-洞/ 蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)
Nashville/ Robert Altman 1975
ナッシュビル/ ロバート・アルトマン
Vivre Sa Vie/ Jean-Luc Godard 1962
女と男のいる舗道/ ジャン=リュック・ゴダール
■70位〜
Manial in the Claws of Neon/ Lino Brocka 1975
マニラ・光る爪/ リノ・ブロッカ
Fitzcarraldo/ Werner Herzog 1982
フィツカラルド/ ヴェルナー・ヘルツォーク
Peppermint Candy/ Lee Chan-dong 1999
ペパーミント・キャンディー/ 李 滄東(イ・チャンドン)
Xala/ Ousmane Sembene 1975
ハラ(不能者)/ センベーヌ・ウスマン
Blissfully Yours/ Apichatpong Weerasethakul 2002
ブリスフリー・ユアーズ/ アピチャートポン・ウィーラセータクン
Sur/ Fernando Solanas 1988
スール/その先は……愛: フェルナンド・E・ソラナス
Antonio das Mortes/ Glauber Rocha 1969
アントニオ・ダス・モルテス/ グラウベル・ローシャ
La Belle Noiseuse/ Jacques Rivette 1991
美しき諍い女/ ジャック・リヴェット
Vertigo/ Alfred Hitchcock 1958
めまい/ アルフレッド・ヒッチコック
Man with a Movie Camera/ Dziga Vertov 1929
カメラを持った男/ ジガ・ヴェルトフ
■60位〜
Shock Corridor/ Samuel Fuller 1963
ショック集団/ サミュエル・フラー
One Flew Over the Cuckoo's Nest/ Milos Forman 1975
カッコーの巣の上で/ ミロシュ・フォアマン
Red River/ Howard Hawks 1948
赤い河/ ハワード・ホークス
VAN GOGH/ Maurice Pialat 1991
邦題不明/ モーリス・ピアラ
The Travelling Players/ Theo Angelopoulos 1975
旅芸人の記録/ テオドロス・アンゲロプロス
The Battle of Algiers/ Gillo Pontecorvo 1966
アルジェの戦い/ ジッロ・ポンテコルヴォ
Lola Montes/ Max Ophils 1955
歴史は女で作られる/ マックス・オフュルス
Throw Away Your Books,Rally in the Streets/Shuji Terayama 1971
書を捨てよ町へ出よう/ 寺山修司
Satantango/ Bela Tarr 1994
サタン・タンゴ/ タル・ベーラ
A Time to Live and a Time to Die/ Hou Hsiao-hsien 1986
童年往事 時の流れ/ 侯 孝賢(ホウ・シャオシェン)
■50位〜
Boy/ Nagisa Oshima 1969
少年/ 大島渚
Floating Clouds / Mikio Naruse 1955
浮雲/ 成瀬巳喜男
Ali: Fear Eats the Soul / Rainer Werner Fassbinder 1974
不安と魂/ ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
Brigands, Chapter VII/ Otar Iosseliani 1996
群盗、第七章/ オタール・イオセリアーニ
Accattone/ Pier Paolo Pasolini 1961
アッカトーネ/乞食: ピエル・パオロ・パゾリーニ
The Ballad of Narayama/ Shohei Imamura 1983
楢山節考/ 今村昌平
Bicycle Thieves/ Vittorio De Sica 1948
自転車泥棒/ ヴィットリオ・デ・シーカ
Johnny Guitar/ Nicholas Ray 1954
大砂塵/ ニコラス・レイ
The Naked Island/ Kaneto Shindo 1960
裸の島/ 新藤兼人
The Killing of a Chinese Bookie/ John Cassavetes 1976
チャイニーズ・ブッキーを殺した男/ ジョン・カサヴェテス
■40位〜
L'eclisse/ Michelangelo Antoinioni 1962
太陽はひとりぼっち/ ミケランジェロ・アントニオーニ
Paths of Glory/ Stanley Kubrick 1957
突撃/ スタンリー・キューブリック
Woman in the Dunes/ Hiroshi Teshigahara 1964
砂の女/ 勅使河原宏
Close Up/ Abbas Kiarostami 1990
クローズ・アップ/ アッバス・キアロスタミ
Sunset Boulevard/ Billy Wilder 1950
サンセット大通り/ ビリー・ワイルダー
L'albero degli Zoccoli/ Ermannu Olmi 1978
木靴の樹/ エルマンノ・オルミ
The Catch/ Shinji Soumai 1983
魚影の群れ/ 相米慎二
Le Samourai/ Jean-Pierre Melville 1967
サムライ/ ジャン=ピエール・メルヴィル
Kes/ Ken Loach 1969
ケス/ ケン・ローチ
A Simple Event/ Sohrab Shahid-Saless 1973
単純な出来事/ ソフラブ・シャヒド・サレス
■30位〜
L'Enfant Sauvage/ Francois Truffaut 1970
野性の少年/ フランソワ・トリュフォー
Raging Bull/ Martin Scorsese 1980
レイジング・ブル/ マーティン・スコセッシ
Rashomon/ Akira Kurosawa 1950
羅生門/ 黒澤明
M/ Fritz Lang 1931
M/ フリッツ・ラング
Wild Strawberries/ Ingmar Bergman 1957
野いちご/ イングマール・ベルイマン
La Grande Illusion/ Jean Renoir 1937
大いなる幻影/ ジャン・ルノワール
Viridiana/ Luis Bunuel 1961
ビリディアナ/ ルイス・ブニュエル
The Third Man/ Carol Reed 1949
第三の男/ キャロル・リード
Detour/ Edgar Ulmar 1946
恐怖のまわり道/ エドガー・G・ウルマー
Play Time/ Jacques Tati 1967
プレイタイム/ ジャック・タチ
■20位〜
Intolerance/ D.W. Griffith 1916
イントレランス/ D・W・グリフィス
Greed/ Erich von Stroheim 1924
グリード/ エリッヒ・フォン・シュトロハイム
Paisa/ Robert Rosselini 1946
戦火のかなた/ ロベルト・ロッセリーニ
Tokyo Story/Yasujirou Ozu 1953
東京物語/ 小津安二郎
Nanook of the North/ Robert Flaherty 1922
極北の怪異(極北のナヌーク)/ ロバート・フラハティ
Andrei Rublev/ Andrey Tarkovski 1966
アンドレイ・ルブリョフ/ アンドレイ・タルコフスキー
City Lights/ Charles Chaplin 1931
街の灯/ チャールズ・チャップリン
Mouchette/ Robert Bresson 1967
少女ムシェット/ ロベール・ブレッソン
The General/ Buster Keaton 1926
キートン将軍(キートンの大列車追跡)(キートンの大列車強盗)/ バスター・キートン
The Passion of Joan of Arc/ Carl Dreyer 1928
裁かるるジャンヌ/ カール・テオドア・ドライヤー
■10位〜
Pather Panchali/ Satyajit Ray 1955
大地のうた/ サタジット・レイ
Battleship Potemkin/ Sergei Eisenstein 1925
戦艦ポチョムキン/ セルゲイ・エイゼンシュテイン
2001:a space odyssey/ Stanley Kubrick 1968
2001年宇宙の旅/ スタンリー・キューブリック
Late Spring/ Yasujirou Ozu 1949
晩春/ 小津安二郎
The Searchers/ John Ford 1956
捜索者/ ジョン・フォード
Sunrise/ F.W. Murnau 1927
サンライズ/ F・W・ムルナウ
Throne of Blood/ Akira Kurosawa 1957
蜘蛛巣城/ 黒澤明
A Trip to the Moon/ Geroges Melies 1902
月世界旅行/ ジョルジュ・メリエス
L'atalante/ Jean Vigo 1934
アタラント号 /ジャン・ヴィゴ
Ugetsu Monogatari/ Kenji Mizoguchi 1953
雨月物語/ 溝口健二
8 1/2: Federico fellini 1963
8 1/2(はっかにぶんのいち)/ フェデリコ・フェリーニ
Citizen Kane/ Orson Welles 1941
市民ケーン/ オーソン・ウェルズ
JUGEMテーマ:映画
- 映画「CUT」
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2013.05.27 MondayCUT
2011年 / 日本 / 監督:アミール・ナデリ / ドラマ
映画を愛しているから、殴られても痛くない!
【あらすじ】
借金返済の為に殴られ屋になります。
【感想】
好きな映画は自分の価値観の中におさまりやすいし理解できる。安全な映画といえるかもしれない。好きだけど安全でつまらないこともある。面白い映画というのは、自分が理解できる価値観の淵をフラフラしている感じ、ちょっとそのラインを飛び出たぐらいが楽しい。
この映画は、もうぶっ飛んじゃってますね。正直なところ何度も観たいという作品ではないのだけど、価値観の境界をぶち壊すようなエネルギーに満ちている。でも、そういう作品こそ観る価値があるのだと思う。まあ、あと変なんですよ、性格とか設定とか。これは映画製作者とかシネフィルのための映画かもしれないなあ。
主人公の秀二(西島秀俊)は狂信的な映画マニア。街中で拡声器を持って市民に呼びかけるのです。「映画は売春じゃない!」とか「映画は芸術であって、けっして金儲けの手段ではなかった!シネコンで上映している映画はたいていクソだ!」とか。
たいていクソって、言っちゃいましたね。たはは。映画愛が高じた故に現状が許せない。かわいさ余って憎さ100倍状態なのでしょう。まあ、市民のほうは「目、合わせないでおこう‥‥」という感じなのだけど。面倒くさい人であるのは間違いない。
秀二は兄からお金を借りて映画を撮っています。しかし、兄は弟のためにした借金が払えずに殺される。借金の返済期限は、あと二週間。ヤクザから、返済のために保険に入って事故死するか?マグロ漁船に乗るか?など脅かされますが「殴られ屋をやります!」と、珍商売の開業を宣言。マグロ漁船でええやないの‥‥。
兄貴が死んだ場所なら痛くない!と、珍妙な理屈をひねりだし、兄が死んだトイレで一発いくらで殴られる人に。もう、本当にひたすら秀二が殴られる映画なのだ。なにこれー。途中でヤクザの親分のほうが困ってしまい「金利、返済期限なしでワシが残額たてかえるよ‥‥。だからもうこんなことやめて!」という、金貸しの風上にも置けぬ提案をしてくるのだけど、それも無視。金は問題じゃないとばかりに殴られ屋を続ける。
これは、金を払って殴っている連中が「映画を駄目にしてしまった人たち」ということなのだろうか。とすると、秀二という存在は、芸術であり娯楽である映画の分身ということになる。だから、他人に金を払ってもらって、殴ってもらうのを免除されても意味がない。金に縛られた、この拷問じみた困難に、秀二(芸術映画)が堪えきることこそ商業映画への勝利なんだということかしら。
西島秀俊の顔は誰だかわからないほど腫れ上がる。血を吐き、歯が抜ける。それでも秀二は好きな映画を数えることで、この映画への暴力から堪え続ける。秀二が一発殴られるごとに、彼の名作映画ベスト100(正確には103)のタイトル、監督名、制作年が表示されます。でも、ちょっとこの演出に笑ってしまった。シネフィルの人には怒られそうだけど、やっぱりこの演出、ちょっと面白いのではないか。
このすさまじい映画だけど、彼にベスト100に選ばれた監督たちはどう評価するのだろうかと気になった。あと、西島さんの腹筋がすごい。それは間違いない。
「CUT」でベスト100に選ばれた名作リストです。
JUGEMテーマ:映画
- 楽天の広告
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2013.05.26 Sunday▼楽天の広告表示って、どういう仕組みになっているんだろう。わたしが書いているJUGEMでも、最新記事の下に広告が表示される。必ず楽天のものが出るのではなく、ランダムで出るようになっている。で、今、表示されているものがこれです。
実にエロエロではないか。なんたる肌色率の高さ。特に左上の人はどうなっているんでしょうか。後ろなんてヒモだけだから、材料費50円ぐらいでできそうですけど。無理ですか。
しかし、強制的に下着を見せるというのはちょっとあんまりな気もする。べつに嫌いではない。でも、今じゃないんだよなあ。頼んでないのにエロを配達してくる感じが嫌なんだよ。親とテレビ観ているときに出てくる高田純次みたいなもので。「わかったから!あとで部屋で一人で観るから!今はやめて!」という、あの感じですよ。食卓の平和を返せ。
というわけで楽天に腹を立てていた。で、ふと思ったのは、広告の自動表示の方法にはいくつかあって、日記内のキーワードを拾い上げて表示するものがある。この日記が「下着」などを頻繁に使っているからだろうか。え、使ってますか、下着。ひょっとして自業自得なのだろうか。ここで下着下着書いたことで、より今後の下着率が増したということか。
他に考えられるのは、自分が楽天でクリックしたものを優先的に表示するというやつです。この場合、わたしが下着をクリックしまくったことになるのだけど、そんな覚えもない。最後に思いついたのは、楽天のお薦め商品を表示している場合。この可能性がもっとも高いと思う。あらためて書くまでもない平凡な結論に達してしまった。どうしよう。とりあえず、あのヒモみたいな下着を買ってから考えることにするか。
JUGEMテーマ:日記・一般
- 映画「海炭市叙景」
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2013.05.26 Sunday海炭市叙景
2010年 / 日本 / 監督:熊切 和嘉 / ドラマ
曇天から射す一条の光。
【あらすじ】
函館出身の作家佐藤泰志の小説「海炭市叙景」を映画化。ただ生きる、それが難しい。函館市をモデルにした架空の街「海炭市」。海炭市で生活する人々を交差させたオムニバスのような作品。
【感想】
こういった重苦しい作品が、雪深い函館出身の作家から生まれたというのは、とても腑に落ちる。どうもね、この重苦しさは南国にはありえない空気なんだよなあ。「バナナがあれば、なんとか生きていける!ウホッ!」という南国の気楽さだと、ここまで深刻にはならない。あまりに適当すぎて南北両方の人から怒られそうですけど。
出てくる人たちが「つらいです、このままじゃ駄目です‥‥」という人ばかりでねえ。造船が生き甲斐なのに、造船所をリストラになった男。妻は浮気し、息子は口をきいてくれないというプラネタリウムに勤める男。先代から街のガス屋を引き継いだがうまくいかず悩む社長。立ち退きを迫られるおばあちゃん。
人生はべつに楽しいものでもないし「今は苦しいけど必ずよくなるよ」などと言えないところがつらいですね。で、みんなそんなことはわかっている。だから、暮らしの中に小さな光でも見つけようとしている。でも、この映画の登場人物たちは光を見つけようとしていない。それがとてももどかしい。
苦しい中にあれば、そういった考えすら浮かばず、生活に押し流されていくのかもしれない。でも、楽しくないから楽しくするんだよ。どうせ80年もすれば、みんな死んじゃうんだしさあ。
ガス屋の社長役の加瀬亮が本当に怖かった。やることなすことうまくいかない。扱っている浄水器は売れないし、部下も今ひとつ出来が良くない。奥さんとも不仲。だから作品中は、ほぼ不機嫌。部下の報告を無言で聞くところとか、浄水器の営業に怒るとことか、怖すぎる。この人が上司なら、アタイ、会社辞めます!というレベル。簡単に一線を越えてしまう人間の怖さで、それがすごくよく出ていた。
奥さんに暴力を振るう場面では、突然すぎてなぜか笑ってしまった。「あ、顔面いくのか」と思って。ためらいなく顔面にいくからなあ、加瀬は。ここだけアウトレイジである。そんなDV浮気男でありながら子どものことは愛してるし、仕事の責任感はある。
ちょっと笑ったのがヤクザのところにガス代の集金に行くエピソード。加瀬亮がガスタンクの交換作業中にタンクを自分の足に落としてしまう。その重さで指先がつぶれ、痛さでうずくまっている。そこにガス料金を滞納しているヤクザが現れる。
で、タンクをどかすのを手伝ってくれるのかと思いきや「ほれ」と火のついたタバコを吸わせてくれる。いや、もう、タバコどころじゃ。足の指つぶれてるから。でも、加瀬亮は一応、一口だけタバコを吸うんですね。なにその変なつきあいの良さ。
この映画、始終重苦しいのだけど、まったく希望がないわけでもない。きれいな日の出を眺めたり、いなくなった猫が見つかったりする。そういう微かな光を支えにして人は生きていけるのだと思う。光を探すことだけは自分でしなければならない。
JUGEMテーマ:映画
- 歯医者
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2013.05.24 Friday▼「自分らしく生きてみませんか?」と声を掛けられた。怪しげなセミナーの勧誘である。宗教だろうか。自分らしく生きていないなら、今までわたしは他人らしく生きてきたのだろうか。つまり「三丁目の柴田さんらしく生きてきた」ということもあるのか。三丁目の柴田さんは、猫よけのペットボトルを塀の周りに並べているおばさんである。柴田さんの話、どうでもよくないか。
人はしばしば本当の自分というものを探しに行きたがる。本当の自分は才能に満ち溢れ、輝いていると考えるのかもしれない。だが、本当の自分がとんでもない奴だったらどうだ。冷酷無比、悪逆非道の犯罪者かもしれない。不世出の天才的下着泥棒かもしれない。本当の自分を探すかどうかは考えたほうがいい。とんでもないロクデナシで、こんなはずじゃなかったということになるかも。
「間に合っています」と答えて逃げてきた。これからも本当の自分に向き合わず、自分を見失って生きていこう。理想としては「ここはどこ?わたしは誰?」と、つぶやきながら塀の周りにペットボトルを並べまくる。完全にあちら側に行っている。
▼ここ2,3日、歯がシクシクと痛んでおり歯医者に行った。まだ受付が開いていない。30分ほど早く着いてしまったようだ。外で待っているには暑いし、目の前の喫茶店に入った。
喫茶店でお茶を飲んでいると美味そうなケーキが目に入る。治療前に歯を磨いてきたのにケーキはないだろうと思う。そういうまっとうな判断はさておき、ケーキを注文していた。人というやつは、実にあてにならないなあと思いながらケーキを食べる。人というやつはなあ、困ったものだよ。
で、美味しいケーキを食べたら歯が痛くないことに気づいた。歯が痛くないのに歯医者に行くのも変だ。けっして、あのゴリラに似ている先生に歯を抜かれるのが怖いからではない。治療代とはべつにバナナを持っていけば優しくしてくれるだろうか。怒られる。手で抜かれるわ。
ケーキを食べ終わったが、受付が開くまで15分ある。歯は現在は痛くない。先生はゴリラに似ている。手土産のバナナも忘れた。さて、この状態で歯医者に行く必要があると思うかね?はっはっは、愚問である。行く必要などない。
歯医者に行ったならまだしも、歯医者に行かなかったという日記を書いてしまった。いいのだろうか、こんなことで。目指す理想の境地は、一日中寝ていて何も考えなかったのに書かれた日記である。それこそ究極。
いよいよ誰も読みに来てくれない。
JUGEMテーマ:日記・一般
- 映画「SWEET SIXTEEN」
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2013.05.24 FridaySWEET SIXTEEN
Sweet Sixteen(原題)/ 2002年 / イギリス、ドイツ、スペイン / 監督:ケン・ローチ / ドラマ
【あらすじ】
お金がないので麻薬を売って生活するよ。家も買ってサクセスしたぜ!と思ったら、すぐに燃やされました。ひどい。
【感想】
どうしても感想が書きにくい映画があって、ケン・ローチ監督のはだいたい書きにくい。銃弾が飛び交って、人がバカみたいに死んでとか、そういうのだと好き勝手にやれるのだけど。きっと感想を読んでも明るい気分にはならない。それではいけない。読後に楽しくなってほしい。
こう、みなさまの脳内にお花畑がひろがり、楽しい物質がいっぱい分泌されてウハウハになり「よぉ〜し、競馬に全財産突っ込むかあ!」「仕事やめちゃうかあ!」と、なってしまう感じ。後先考えない感じ。そうなってほしい。人生を誤ってほしい!あれ、なんだかよくわからないことを書いている。まあ、とにかく明るいことが書きにくい映画だよ。
この一週間に「SWEET SIXTEEN」「海炭市叙景」「CUT」の3本を観たんですが、どれもそれぞれ重苦しいんですよ。こういった重い作品を楽しく紹介できる人がいるのだろうか。
ケン・ローチ監督の作品は貧困層を扱ったものが多いですね。この作品も例に漏れない。主人公リアム(マーティン・コムストン)は15歳。学校にも通わず、悪友のピンボール(ウィリアム・ルアン)と遊び歩いている。
母親は、麻薬密売人の恋人スタン(ゲイリー・マコーマック)の罪をかぶって刑務所におり、家にはスタンとおじがいて、二人とも暴力を振るう。だから家によりつかない。リアムは、ひょんなことから麻薬組織のボスに目をかけられて、麻薬取引に手を染めることになる。
リアムの母親は麻薬によって人生を狂わされている。親友のピンボールも売人をやっているうちに、麻薬にはまってしまった。リアムは母親に麻薬から立ち直ることを要求するが、同時にやり手の麻薬密売人として街中に麻薬をばら撒いている。自分の母親のような存在を作り出している。麻薬は、彼の周りにいる人間の人生を破壊しながら、彼と彼の家族の生活を支えるのも、また麻薬なのだ。
だが、リアムの行動は本当に悪といえるのだろうか。家には暴力を振るう人間しかおらず、生活費は自分で稼ぐしかない。姉や姉の子どもの面倒も見なければならない。周りにはまともな人間がほとんどいない。15歳の子どもが背負うにはあまりに荷が重過ぎる。
これは政治が介入すべき問題なのだろう。ケン・ローチ監督は、この物語に華々しい解決はもとより、ごくわずかな救いさえ与えなかった。ただ、こんな問題があるんだと提示してみせるだけだ。中途半端なごまかしの解決を示さないことに監督の誠意と麻薬問題の深刻さを感じた。JUGEMテーマ:映画
- 踊る阿呆に見る阿呆
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2013.05.20 Monday▼打ち合わせの中心だった人物が演説をし出した。「業界のヘゲモニーを握り‥‥」という変わった言葉をつかっている。どこかで聞いた覚えがあるなあと思えば、学生時代の政治学の講義だった。「ヘゲ」と「モニー」がみょうにかわいいのではないか。「ヘゲ?」とすると更にかわいい。意味は「覇権」である。かわいいのに、覇権。その違和感だけで頭に残っていた。
つい必要もないのに人は英語にしてしまう。「パソコン」などは「電子計算機」というと逆にわからなくなるから仕方ないが、それにしても「ヘゲモニー」はどうなんだろう。意識、無意識はべつとして、難しい言葉をつかうことで優位に立とうとしているようで恥ずかしい。
そこへいくと、長嶋茂雄の英語のつかい方はすばらしかった。
「失敗は成功のマザー」
漢字の鯖(サバ)を説明するときに「フィッシュ偏にブルー」
天才ではないか。鯖のつくり(漢字の右側)は旧字体の「青」なので、ブルーで問題ない。わたしも必要のない英語をつかいそうになったとき、フィッシュ偏にブルーに立ち戻りたい。いつも心にピチピチのサバを飼っておきたい。
▼駄目な人というのはいい。友人Oは、かなり駄目な人間である。以前に一度書いたが、ちょっと興味があることにはなんでも手を出してしまう。習い事の雑誌に載っているようなことは一通りやっているのではないか。
スキューバダイビングやジャズダンス、書道、英会話、手話、ガラス細工、写真、とにかく気になったらすぐに突撃である。しかも、飽きっぽいのでまったく身についてないからすごい。絵を買わされる詐欺や、出会い系詐欺にも引っかかっている。借金もすごい。
Oの人生を本にしたら面白いだろうなと思う。とにかく何かが起こっているし、一緒にいるとよくないことに巻き込まれることも多い。でも、こういうのが面白い人生の過ごし方に思える。
阿波踊りの歌詞で「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃそんそん」という部分がある。印象的でずっと気になっていた。あれは人生を意味しているのではないか。たとえば、目の前にテレビが置いてあるとする。このテレビになぜ映像が映るのだろうと、テレビの仕組みを考えて一生を送るのもいい。だが、番組を観て楽しむというのが本当ではないか。
阿波踊りは「観察者であるより実行者であれ」と言っているように聴こえるのだ。そこへいくと、友人Oはだいぶ踊っている。みんなが阿波踊りを踊るなか、一人だけブレイクダンスを踊っている。勢い余って、踊っている最中に崖から転落するのが見えました。
そんなOや他の友人と久しぶりに会った。まあ、相変わらず滅茶苦茶な人だ。会うなり「一万円貸してくれ。返さないけどな!」と、笑っていた。しかし、目は笑ってない。様子を見て本気で借りようという目である。三十代後半で一万円貸してくれって、相当駄目な状態である。
Oは早々と酔いつぶれてしまった。起こしたがなかなか起きずに、何かゴニョゴニョ言っている。すると突然、大声で「に、に、日本をしょって立つはずの俺が!こんなところで、情けな〜い!」と叫び、また寝てしまった。
驚いた。日本も、とんでもない物に背負われようとしている。日本を背負う前にOに言いたいのは、飲み会の代金を払ってないのはオマエだけということです。
JUGEMテーマ:日記・一般
- 映画「フェイク・クライム」
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2013.05.19 Sundayフェイク・クライム
Henry's Crime / 2010年 / アメリカ / 監督:マルコム・ヴェンヴィル / ドラマ
本当の変人は誰か。
【あらすじ】
お人好しの主人公が銀行強盗します。
【感想】
「信じたら、だまされる。昨日の敵と銀行強盗?!罠だらけのクライム・サスペンス!」という宣伝文句なのだけど、まったくクライム・サスペンスではないのだった。緊迫感がまるでない。老人がゲートボールをやっているような、のんびりとした映画でした。一応、銀行強盗もやります。ゲートボール感覚で。
キアヌ・リーブス演じる主人公ヘンリー・トーン。料金所で働く、ごくふつうの人に見える。キアヌ・リーブスは表情があまり変わらないし、何を考えているのかわかりにくい。それが、この役に合っている。
この主人公の不思議なところは、自分の身に何が起こってもまったく怒らないのだ。悪友に銀行強盗の罪を押し付けられ有罪になったり、服役中に妻から離婚され、妻は銀行強盗の一人とくっついてしまう。それでもうっすら微笑んでいる。なぜだ。
携帯電話で話しながら車を運転していた女優ジュリー・イワノワ(ベラ・ファーミガ)に、はねられる。明らかにジュリーが不注意なのに「なんでそんなとこに立ってんの!」と、キレられる。そこまでされてもキアヌは怒らない。さらにジュリーは「携帯で話してたのは確かだけど、べつに運転に支障ないし!全然ないし!」とまくし立てるからすごい。いや、アンタ、人ひいてるけどな‥‥。これが訴訟社会かー。
しかし、キアヌは「大丈夫。行っていいよ」と優しく言うのだった。そこは訴訟でしょうよ!このひどい加害者に賠償請求でしょうよ!と思うけど、そうはならない。彼はうっすら微笑んでいる。え、逆に怖い。それどころか、ここからラブストーリーが始まるのだ。
キアヌのフワフワして何を考えているのかわからない人格が面白かった。彼は法律や規則とはべつに、みずからが信じる規範に沿って行動している。それは現在のアメリカ社会の常識とはかけ離れている。しかし、何かあればすぐに相手を訴えるような考え方って本当に正常なのだろうか。彼は変人なのだけど、本当に彼が間違っているかというと、そうでもないように思える。
この作品は、相手を批難して自己を守るという社会の在り方に疑問を呈した社会派作品なのかと思って観ていた。しかし、キアヌが「やってもいない銀行強盗の罪で服役したので、これから実際に銀行強盗をやりたいと思います!」と宣言したのでズコーッてなった。なにその動機。わけがわからない人だよ。
「ミッション:8ミニッツ」「マイレージ、マイライフ」など最近よく見かけるベラ・ファーミガ、「ゴッド・ファーザー」でキレっぱなしの長男役を演じたジェームズ・カーンなど、脇を固める役者も良かったです。ちょっと変わったラブコメ犯罪映画でした。
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- あだ名 母さん助けて詐欺
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2013.05.18 Saturday▼仕事を請けている会社へ。隣席のTさんが今日も怒っていた。取引先の人がいいかげんらしい。両手の拳を握りしめて「怒ったら負け。怒ったら負けだから」と、つぶやいていた。自分の中で消化しようとは立派です。しかし、なんだかアニメのキャラみたいだなあ。などと言うと怒られそう。
わたしは頭に来たら、その人のあだ名を考えることにしている。最近は幸運にして、あだ名を付ける機会がない。ちょっと付けたい気分なのに。最後にあだ名を付けたのはクリスマスだった。
特別な日だし、その人も用事があったのだろう。彼は、システムのパスや設定等を誰にも告げず早めに帰ってしまった。しかも携帯に出ない。彼から連絡があるまで帰るわけにいかず、わたしと他の数名は会社に泊まる羽目になった。その取引先の人は、いつも鼻毛が出ていたので「鼻毛クリスマス」として携帯電話の電話帳に登録した。
そうやってくだらないことをして溜飲を下げるのはいいんだけど、困ることもある。長い間連絡をとってないと、顔とあだ名は憶えていても本人の名前を忘れていることがある。外出先から連絡しようと、携帯電話の電話帳を見ても、鼻毛クリスマスさんの名前がわからない。でも、誰だかは憶えているから、相手の名前を言わないですむように恐る恐る会話をするのだ。
太っているというだけで「山田デラックス」と登録した人は、山田さんだとわかるから問題ない。困るのは、名前も特徴もないあだ名だ。怖くて掛けることができないし、もう消していいのかどうかもわからない。たぶん問題ないとは思うのだけど。
今、消そうかなと思っているのは「こだわりのラーメン屋」「四天王で一番最初に死ぬやつ」「筋トレクリスチャン」「ペットにアリを飼ってそう」「適当ババア」の5件です。もう誰が誰かわからない。
▼「振り込め詐欺」「オレオレ詐欺」の新しい名称に違和感がある。
17日午前、女性宅に長男を名乗る男から「会社の金を100万円使い込んでしまった。今週中にお金を戻さないと会社をクビになる」との電話があった。女性は金融機関のATMから指定口座に100万円を振り込んだ。女性の家族が長男に確認の電話をかけ、「母さん助けて詐欺」にだまされたことに気付いた。
だまされて気の毒なのにちょっと笑ってしまう名前である。父さんがだまされた場合は、「母さん助けて詐欺にだまされました父さんです」と自己紹介しなければならんのか。そのときは「父さん助けて詐欺」でいいのか。オレオレ詐欺でいいような気がします。
それよりも、お金を渡せとか振り込めと言われた場合、「電話番号を変更したと言われても、必ず一度は古い番号に掛けてみて」と、うったえるほうが重要な気がする。悪いことをやる人はかなり知恵を絞っているから、それだけでは被害はなくならないだろうけど。それでも母さん助けて詐欺に遭う人は減ると思う。
母さん助けて詐欺を使ってみたかったんです。
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