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- 三寒四温
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2013.03.31 Sunday▼年度末である。そして明日には新年度。こうしたことを八十幾度繰り返せば終わりなのである。
いきなり憂鬱にさせる、をお送りしました。
▼そんなことをふと思ったのは、今、ケーブルテレビで「スーパーの女」という映画がやっており、そこで仏壇が出てきたからである。映画で、仏壇に飾られる故人の写真、あれは誰の写真なんでしょうかね。
死体写真役の役者がいるのだろうか。映画に詳しい人がみれば「あれ?山田さん。この映画でも死んでる。やはり死体写真役は山田さんに限る。死にっぷりがいいんだよ!写りが違うんだよな!」などと、死体写真マニアの間では有名なのである。死体写真て、ちょっと違うような気がするな。遺影か。冗談で監督の写真とか、飾りそうですけども。監督にそんな冗談は通じず、荒れる現場が目に浮かぶ。
▼3月も終わろうというのに肌寒い。今年の桜の開花は早かったが、思ったよりも長持ちしているのは、この寒さのせいだろう。
友人と会って話をした。彼は、駅で外国人に話しかけられて動揺し「I can't speack English」と、逃げてきてしまったという。中・高・大と10年間の英語教育とはなんだったのか。嘆かわしい。
わたしは、ビビッて「I can't speak Japanese」と言ったことがある。日本語も話せない。舞い上がってしまった。だってあいつら、ものすごく大きいじゃん。あのときは銀座駅地下に「HAHAHAHAHA!」という外国人の笑い声が響き渡った。なにもそんな笑わなくても。でも、不思議と彼が言っていることはわかったので道案内ができた。お互いが本気で会話を成立させようとすれば通じるものだ。アイキャンスピークイングリッシュ。
▼プロ野球が開幕したが中日は1勝2敗のスタート。内容からして今年はBクラスか。さみし。落合にはもう監督をやってもらえないのか。べつに中日でなくてもいいんだけど。あんなに能力のある人間を野放しにしているなんて球界の損失である。大きく出ましたね。何様か。
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- 検索キーワード
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2013.03.28 Thursday▼久しぶりに検索キーワードを確認。いろんなキーワードでこのブログにたどりついてる。
「イタリア人 ハゲ」
悪意&偏見のコンビネーション。しかし、これでいったい何を。
「賢い嫁」
以前から人気が衰えない検索キーワードである。賢い嫁サイトを作れば流行るかもしれない。「賢い嫁サイト」という名前がものすごくバカっぽいのは、この際おいておく。問題はそのサイトで何を載せるかである。賢い嫁レシピ、賢い嫁節約術、賢い嫁ガーデニング、どうみても賢そうじゃない。賢い嫁は、よそに行く。
「結局よくわからない話」
そーゆーの得意!そーゆーの得意なんです!今は特に浮かばないけどな!
「巨人ファン 贈り物 喜ぶ」
巨人ファンが喜ぶ贈り物を探してるのはわかる。でも、「オマエ オレ トモダチ エモノ シトメル」みたいな感じもする。とりあえず野球帽でも送っとけば。あと、ヤリ。
「スポーツ ドラマや映画で下剤が出てくるシーン」
とんでもないマニアがいる。
▼先日「ツイッタラーとしては」という言葉を聞いた。ツイッターを使っている人を指すらしい。これ一般的なのだろうか。twitterにerを付けている。なんか変。腹痛が痛いに似ている。もうちょっとなんとかならないものか。
ツィーテスト、ツィティシャン、ツィトリアン、ツィーターなどが思い浮かぶ。ツィーターのほうが良くないですか。ねえ。そのほうがかっこいいと思う。我々、ツィーターとしてはさあ!おまえ、ツィッターやってないだろという話ですけど。
▼隣席のTさんに訊くと「ツイッターユーザーでいいじゃないですか」と、あきれたように言う。なにそれ。ふつー。すごくふつー。それ、思ってても言わなかったのに。一番最初に浮かんだのに。もっとこう何かないものか。炎上屋とかどうですか。悪意しかないけどな。
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- お呼ばれ
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2013.03.27 Wednesday▼以前の同僚の新婚家庭にお呼ばれした。Tさんという以前の同僚と一緒にお伺いした。Tさんはエンジニアでシステム開発をしていた。わたしはデータを扱う仕事が多かったので、データ抽出で困ったときに、お菓子やコーヒーと引き換えにプログラムを書いてもらうことがあった。本来、指揮系統が別なのでわたしが直接お願いしてはいけないのだけど、お菓子外交によって隠れた国交が確保されていたのだ。秘密貿易である。
彼女はとてもバンカラな性格で、サバサバしている。仕事をしているわたしの背中を勢いよくバシンと叩いて「今夜、(飲みに)いくぞ!」と言う。おっさんである。雰囲気が篠原涼子に似ていたが中身はヘビースモーカーのおっさんであった。コーヒーが切れると猫背になって「もう帰りたい‥‥」と愚痴り出すのだ。
他部署の社員と対立することも多く「で、結局何が言いたいのかな?」とニッコリ微笑む姿を見かけることがよくあった。その冷たい戦争は隣の席で起こっているので、対立に巻き込まれないよう聞えないフリをしているのが常だった。どこか冷めたところがあって、世の中を死ぬまでの暇つぶしと見ているようなシニカルな人格である。一見、ガサツに見えるものの、それは男社会で居場所を確保するための外装にすぎず、本質的には繊細な人だった。
で、久しぶりに会ったのだけど相変わらず口が悪い。わたしは花粉症なのですが「花粉症になる奴は根性が足りてない。たるんでいるから、そうなるんだ」と言う。発想が軍人である。そのくせ自分も調子が悪いのか、クシュンクシュンやり出した。それを指摘すると「あんたに会ったからアレルギーが出たのよ」などと因縁をつける。発想が軍人、かつヤクザ。
招待して頂いた家ではカレーが出た。まあ、その、不思議なことにカレーが美味しくなかったのだ。カレーってだいたい美味しいし、焦がすということはあるかもしれないけど失敗することはないと思う。なんとも不思議な味だった。
家を出た後、しばらくしてTさんが口を開いた。「あれって、なんか変な味‥‥、だった?」と訊かれた。「うん。なんだか、こう、まいった味でしたよね」「ははは。たしかにあれはちょっとまいった味だよね」と笑った。人が好意で出してくれた物を悪く言う人ではないので、その話はそれで終わった。相変わらずサバサバしたおっさんだ。
▼黒犬さんに教えていただいたパズルの動画。不思議。
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- 映画「デンジャラス・ラン」
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2013.03.26 Tuesdayデンジャラス・ラン
2012年 / アメリカ、南アフリカ / 監督:ダニエル・エスピノーサ / アクション、サスペンス
新入社員の悲哀。やれと言われれば、そりゃやりますけどもー。
【あらすじ】
凄腕の元CIA工作員を取り調べてたら傭兵部隊に襲撃され仲間は全員死亡。新入社員のボクと元CIA工作員だけになってしまいました。とりあえず、逃げよか‥‥。
【感想】
デンゼル・ワシントンが好きで、見かけたらだいたい手に取るようにしています。CIAといっても全員エリートということはなくて、隠れ家の番をする裏方の人間もいるわけです。新人工作員のマット(ライアン・レイノルズ)も、その一人で「彼女はフランス行くって言うし、俺も南アフリカとかじゃなくて華のあるフランス行きたいなー。ボスー、僕にももうちょっといい仕事くださいよー」とか言ってます。
そしたら世界36カ国で指名手配されていた元CIA工作員トビン・フロスト(デンゼル・ワシントン)がケープタウンで捕まり、マットが番をしていた隠れ家で取調べを行うことに。
左の写真は「アワワワワ、いきなり大物が来るし、偉い人たちも来るし、おもてなし大丈夫かしら」と慌てるマットさんの図。この後、襲撃されて上司も同僚もみんな死亡。右の写真の怖い人と一緒に逃げます。言うことを聞いてくれる自信がないよ‥‥。
なにせトビンはベテランの元CIA工作員で、経験、頭脳、力、すべてマットより勝っている。このマットの新入社員ぶりがすごく微笑ましいんですよね。アワワワ、どうしよ、どうしよ‥‥、という心の声が聴こえてきそうです。
会社で一悶着あって財務関連が全員辞めてしまった。社長から「おまえにすべて任せた。株関連の書類はこのキャビネットにあると思う。株主総会はよろしく頼む」「え?え?社長?株って、茹でて食べると美味しいほうの株じゃなくて?社長ー!逃げるな、コラー!」っていう過去を思い出すなあ。ほんとジンマシン出そうになるな、あのときのことを思い出すと。
まあ、そういう話ですよ。みんな死んじゃうしさあ。凄腕の犯人と二人きりで逃げないといけないし、上司は今ひとつ信用できないし、悲しき宮仕えである。逃げてる最中にライアン・レイノルズが頼もしくなっていくのがいい。仕事でもなんでもありったけの負荷をかければ人は急激に成長する。ただし、それは死ななければの話。この場合、死にそうなのがまずい。
逃亡中、田舎の隠れ家に逃げ込む。ここにも、やはり番をしているCIAの工作員がいるんですね。その男は完全に退屈している。「はー。僕も都会に配属されたいっすー。こっちは女もいないし、娯楽もないし」みたいなの。マットの「あ、これ、昨日までの俺だ」っていう、なんとも言えない微妙な笑顔が良かった。
デンゼル・ワシントンが敵だか味方だかわからない感じが「トレーニング デイ」にちょっと似てるんですね。ただ、サスペンスとしての出来は劣る。ライアン・レイノルズがアワアワするのが嬉しい人は観てもいいかも。最近よく見かけるヴェラ・ファーミガ、ブレンダン・グリーソンも出ています。
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- 映画「メン・イン・ブラック3」
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2013.03.25 Mondayメン・イン・ブラック3
2012年 / アメリカ / 監督:バリー・ソネンフェルド / SF、コメディ
これははたしてメン・イン・ブラックなのか。
【あらすじ】
悪い宇宙人が過去の世界で相棒を殺そうとするので、過去まで追っかけていきます。
【感想】
作品を観て「面白い」とか「つまんない」とか好き勝手言いますが、続編を面白くするのはふつうの作品以上に難しいんでしょうねえ。やはり前作以上の期待がある。その勝手に上げたハードルのさらに上をいってくれないと「面白い」にはならないから。
でも、このMIB3は面白いかどうか以前に、エージェントK(トミー・リー・ジョーンズ)があんまり出ないのだよお!あのおじいちゃんが出ないMIBなんてMIBじゃないやい!という面倒くさいファンがいるのではないか。わたしだ。
舞台が1969年という過去に設定されているので、若き日のエージェントK(ジョシュ・ブローリン 上の写真左)は活躍します。じゃあ、ジョシュ・ブローリンが駄目かというと全然そんなことはない。トミー・リー・ジョーンズにかなり似ている。笑い方もそうだけど、ちょっと口を歪めた話し方なんて驚くほど似ている。
ジョシュが目立っているので純粋なMIBというより外伝的作品に感じるんだなあ。タイトルは「MIB外伝」にすれば?
かっこ悪くなってしまった。MIB3でいいです。
外伝ぽいけどトミー・リー・ジョーンズもそこそこは出るし、異星人やレトロフューチャーっぽさが漂う乗り物や小道具も登場する。レディー・ガガもチョロっと異星人として出てましたね。もうちょっとたくさん異星人を見たかったです。記憶を消すニューラライザーが、過去の世界ではバッテリーが必要など細かい所は良かった。そういう細かい積み重ねが作品の厚味を増すんじゃないでしょうか。
今回は人種差別問題にもさらっと触れている。これは触れなければ駄目なのかなあ。きちんと取り上げれば重くなって作品の性質が変わるし、かといって無視するにも、ということなのでしょうか。やや中途半端な感じがしたけど難しいですね。
タイムトラベルもののストーリーとしては平凡ですが、SFかと思いきや、ちょっといい話になるので気持ちよく裏切られました。ただ、贅沢を言うようだけど何か違う気はする。面白くないかといわれればそんなことはないし、エージェントJ(ウィル・スミス)がKのことを大好きなところとか、観ていてニヤニヤしてしまった。
でも期待したのと方向が違ったんだなあ。醤油ラーメンを注文したら味噌ラーメンが出てきたような、で、その味噌ラーメンはけっこう美味しいんですよ。グチャグチャ言い過ぎである。おまえは、ベビースターでも食べてろという話ですけど。
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- 利己的
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2013.03.25 Monday▼太るということは、いちがいに悪いとは言えない。
花見に行ったところ、人でごった返していた。しかし、迷わず友人を見つけることができた。太っているのだ。彼は自虐的に「デブは目印になる」と言っていたが、たしかにそうかも。あと、試食コーナーで、太っている人が肉を焼いていると無性にうまそうに見えますね。痩せではあの雰囲気は出せない。
どうでもいいことばかり書いている。「イイネ!」の9割以上が「どうでもイイネ!」のように、わたしの日記も9割以上がどうでもイイネ!だからなあ。読むほうがどうかしている。
▼今までデブとかハゲという言葉をつかってこなかった。それは人が傷つくからという、まっとうな考えではなく自分が片足突っ込んでいるからである。いつ、罵倒される側に行くかわからないという瀬戸際に身を置いている。利己的な性質を持つ人間でも、ときとしてとても利他的な振る舞いをするのかもしれない。
去年は標準体重プラス3キロぐらいで済んでいたが、今年は体重を測っていない。怖くて体重計に乗れない乙女心。もう、プラス5キロぐらいかもしれない。デブとはいえないものの、小デブである。ここらへんが一番タチが悪い。
皆さまの目印になるようなランドマークデブになれるわけでもなく、ただ微妙に太っているようなそうでもないようなという。社会的にまったく役に立たない、それが小デブだ。どうせ太るなら、こんな中途半端ではなく、皆さまから愛され、観光の目玉となるスカイツリーのような立派なランドマークデブになりたい。されど、デブと言ったやつは刺す。スカイツリーの先端で、串刺し。
▼なーんかこう、最近はよく更新するせいか飽きてしまった。たまにあるのだけど、自分自身に飽きるんだなあ。日記倦怠期。刺激を取り入れようにも、日記を書いている人は少なくなってしまった。さびしい。
「面白い日記 書き方」などで検索したら、その面白い日記のサイトが2006年ぐらいで死に絶えている。そういうギャグなのでしょうか。
どこかに日常を淡々と書き綴っているサイトなどないでしょうか。ご存知の方いらっしゃいましたら、教えていただければ嬉しいです。新しい書き方を見つけたいなあ。なんなら代わりに書いてほしい。JUGEMテーマ:日記・一般
- 名前
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2013.03.24 Sunday▼最近、名前についての本を読んでいる。そうすると「本当の名前を知られてはならない」とか「呼ばれてはならない」という記述を目にする。これは日本だけの話ではないのだろう。ハリー・ポッターやゲド戦記でも、名前が特別な役割を果たしている。なぜだろうか。
日本でも、直接名前を呼ぶことを避ける文化はある。それは天皇や将軍、皇族という特別な身分だけではなく、会社の役職でもそうだ。社長をよぶときに、社長の苗字が山田だとすると「山田さん」と呼ぶだろうか。ほぼ間違いなく「社長」と呼んでいる。社長と対等な地位の人であれば山田さんと呼ぶかもしれないが。
「社長のことは『山田さん』ではなく社長と呼べ」という教育は特に受けず、ごく自然に呼んでいるように思う。誰から言われたわけでもないのに、なぜわたしたちは無意識にこういった行動を取るのだろう。なんとなく失礼だという思いは、どこからくるのか。
年始に会社でお祓いをしてもらう。その際、神主さんが祝詞(のりと)を読む。何を言っているかまったくわからないのだけど、会社名と住所の部分は聴き取れる。神様も会社名と住所がないと来れないのだろう。郵便局とあまりかわらない。なんなのだ、そのルールは。サンタさんのほうが優秀だ。
これは仕様の問題なのだろう。電話をかけるときには電話番号、手紙を送るには住所氏名が必要なように、昔の人は呪いをかけるときに名前が必要と考えたのかもしれない。それが本当の名前を人前では言わないという文化に繋がっている気がする。
丑の刻参りに必要な道具を調べてみると「藁人形に呪いたい相手の体の一部(毛髪、血、皮膚など)や写真、名前を書いた紙」(wikipedia)とある。やはり名前というのが、当時は呪いを配達するのに必要な仕様と考えられていたのだろう。
呪いは現代人には効果はないだろうが、当時の人にはあったのかもしれない。藁人形に釘が打ち込まれ、そこに自分の名前が書いてあるのを目にすれば相当な衝撃を受ける。また、本人が直接目にしなくても、噂で本人の耳に入る可能性は大いにある。
呪いを信じていない現代人にはどうでもいいが、信じている人間ならショックで死んでしまうかもしれない。そうなれば、呪いのせいだという噂が広まり、より呪いは効果を持つことになるだろう。
名前を知られることを避けるのは、名前が呪いにつかわれると困るという名残が、わたしたちの心に熾き火のようにくすぶっているのだろうか。科学が呪いを殺した現代では、呪いの効果などは信じないから名前を呼んでもいいことになる。わたしがお世話になっている会社の社長のことを「よしお」と呼んでもまったく問題ないのである。「よしお、100円上げるから肩を揉んでくれ」といってもいいのである。孫ではない。契約を切られる。
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- 映画「主人公は僕だった」
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2013.03.23 Saturday主人公は僕だった
2006年 / アメリカ / 監督:マーク・フォースター / ラブコメディ
主人公は石原良純に似ていた。
【あらすじ】
税金の徴収を行う内国歳入庁につとめ、規則正しくも退屈で単調な生活を送るハロルド・クリック(ウィル・フェレル)。ある日、頭の中に女性の声が聴こえてきた。
【感想】
主人公が石原良純に似ているんだよなあ。赤いセーターを着たウィル・フェレルは、かなり良純度が高い。良純もセーターをよく着ている。カマボコが大好物で、各地の練り物大使に就任している良純。だからどうしたという話ですけども。
特に期待せずに観ると、思ったよりも良かったと思うことがあります。そんなお得感が味わえました。ラブコメというと、主役二人の出会いはお互いに第一印象が悪い。でもなんらかの事情で一緒にいなくてはならず、時間がたつうちにお互いのことを意識しはじめ、そして‥‥、だいたいそうなんだよ!君らは!進歩がない。
トム・ハンクスとメグ・ライアンの「めぐり逢えたら」から、やってることがあまり変わってない。だからか、いつの間にかラブコメを観なくなってしまった。「めぐり逢えたら」は良かったけど。この映画はちょっと設定がSFっぽくて面白い。どう変わっているかは映画のキモなので書きませんが。
左は、税金を滞納しているパン屋のオーナーのアナ・パスカル(マギー・ギレンホール)。「税金なんて払わねーぞ!」と、こねていたパンを壁に叩きつけて主人公を威圧。帳簿を出すことを拒否して嫌がらせをする。顔がかわいいからラブコメになっているが、そうでなければモンスターオーナーである。まさしくセオリーどおりの最悪の出会い。だけど、観ていくうちにだんだん「いい人かも」と思えてくるのだから単純なものである。
右は、ペニー(クィーン・ラティファ)。パリッとスーツを着こなして、わがまま作家(エマ・トンプソン)の秘書を務める。気分の上り下りが激しい作家をうまくコントロールして仕事をさせます。できる女や。
作家の灰皿に大量の吸殻が溜まっているのを見て「ヘビースモーカーですね」と言えば「吸殻を買ってきただけよ」と返す。この映画のジョークは、つい唇の端が上がってしまうような、静かな笑いがいい。彼らは後半に主人公と絡んできます。
SFやミステリーは、ものすごい設定や謎を冒頭に提出して、それを満足がいく形で回収できるかに尽きると思う。この映画は設定は変わっていて面白いですが、残念ながら最後の場面が凡庸すぎる。回収するところで力尽きた。最後にもう一ひねりあれば、それこそ名作になったのに。ただ、つらい終わり方にはしてないので、それはいいですね。ダスティン・ホフマンも、ちょろっと出ております。面白かったです。
そうそう、公式サイトを見るとストーリーがほぼ全部書いてあります。あれはまずいのではないか。たまにそういうことがある。援護射撃をしているようで、背中から味方を撃つ感じ。誤射がすごい。
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- 乗馬
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2013.03.22 Friday▼女子大生バイトのアタシちゃんから、サークルの写真を見せてもらう。乗馬サークルに入っているという。乗馬て。カースト最上部である。そんなアタシちゃんから、馬の愛らしさ、従順さについて聞く。
まあ、かくいうわたしも学生時代はずいぶん馬に携わってましたけどね。血統にはそれなりに詳しい。ダービースタリオンという競走馬育成シミュレーションが流行ってました。牧場主となり、馬を育ててレースに出して賞金を稼いでを延々繰り返すゲームである。やりすぎると廃人になって学校に来なくなる。
馬が出産するときに1/300の確率で白馬が産まれるんですね。何十時間、何百時間とやっているとごくごくたまに白馬が出る。「出たー!」って喜んで、そのデータを持って夜中の三時に友だちの家に行って「白馬が出たよー!」「すげー!俺にもそのデータくれよお!」という学生時代だったのに。こっちはカースト最下層だというのに。
学校の裏をうろついている犬→その犬がしたウンコ→わたし、ぐらいのカースト最下層なのにさあ!そこまで低くないわ。ないわ‥‥、たぶん。
それなのに乗馬て、アンタ。貴族やないかーい!と思いました。馬なんて触ったこともないよ。で、その貴族どもの写真を眺めていたら、ふと気づいた。若い人はピースサインの出し方が違う。女は顔の近くに出すこともあるが、そんなに違いはない。男は、手の甲をこちらに向けるタイプや、親指と小指を立てて他の三本の指は握っているタイプがある。わたしの時代にはなかったものだ。
そしてみな容姿が整っている。どうもピースサインを裏向きに出す連中は人間として信用できない。振り込め詐欺師に見える。というか、振り込め詐欺師にきまっている。おまえら全員、振り込め詐欺師だろう!
わたしの偏見は、嫉妬を養分としてスクスクと成長している。偏見育ち盛りの春である。
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- 辟邪名(へきじゃめい)
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2013.03.21 Thursday▼まだ花粉症がひどい。今年は薬を飲まずに乗り切ろうとしている。すべては実験である。
▼桜が開花した。東京の桜の開花は靖国神社の染井吉野を基準として決められている。開花とは「(基準となる木の)さくらの花が5から6輪以上開いた状態」(東京管区気象台)。
先日、開花のニュースを観た。靖国神社に来た気象庁の職員が、携帯電話で「開花ということでお願いします」と言っていた。「開花しました」でいいと思うけど。その様子を大勢のマスコミが取材している。もうみんな開花だとわかっているはずだが、隣にいるもう一人の職員が「開花です。開花です」と周囲に言っていた。あの係、わたしもやりたい。是非わたくしに。全然必要とされてない感じが好き。
開花の発表など、わざわざカメラが来て撮るほどのことでもないし、「開花です」と言ってまわる必要もない。実際、二年前の震災のときはそれどころではなかった。だが、どうでもいいこと、くだらないことが溢れている日常がいいじゃないかと思う。それは余裕というものだ。
▼少し汚い言葉ですが「佐藤、斎藤、馬のクソ」という言葉がある。佐藤や斎藤という名前の多さを笑ったものですね。あの言葉は誰が考えたのだろうか。
佐藤や斎藤の「藤」の字は藤原氏を意味している。藤原氏関連ですよ、名門ですよ、ということだろう。藤原氏といえば藤原道長の和歌が有名ですね。
「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」
(この世は 自分(道長)のためにあるようなものだ 満月のように何も足りないものはない)
おまえ、調子に乗ってるなー。みんな、おまえのこと嫌いだってよ!という、例の歌である。知らないけど。
佐藤、斎藤、馬のクソというのは、そんな権勢をふるう藤原氏を嫌った人が言ったんじゃなかろうかと思ったわけです。でも平安貴族というのは馬ではなくて牛に乗ってるんですよね。だから、佐藤、斎藤、牛のクソが正しいのではないか。どうですか。
でも実際のところは、この言葉は明治から昭和ぐらいのものなんだと思う。明治8年の平民苗字必称義務令(平民の苗字の義務化)が関係しているかもしれない。こういうことって、どう調べればよいのだろうか。そんなことを思ったので名前関連の本を読んでいる。これがちょっと面白くて、佐藤、斎藤の話は載ってないんですけど「 辟邪名 (へきじゃめい)」について書いてある。
辟邪名とはあえて汚い名や動物の名をつけることによって、魔を遠ざけるらしい。貴族がつける「麿」というのは便器のお丸という説がある。これも辟邪名ですね。ちょっと前に悪魔くん騒動というのがありましたが、辟邪名からすればあの名付け方は正しいのかもしれない。悪魔より麿のほうがひどくないか。だって、麿は便器なんだし。
今、たとえば「山田 便器」と名付ければ虐待であるし、ツイッターは炎上するし、児童相談所がやってくる。魔よりも先に人間に怒られる。というか、便器の会社みたい。JUGEMテーマ:日記