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毛虫
▼朝、お世話になっている会社へ向かっていた。いつもより時間があるのでのんびりと遠回りをする。雑居ビルが立ち並ぶ中に、そこだけぽっかりと開けて、置き忘れられたような畑があった。もう収穫されてしまったのか、何も植えられている様子はなかった。

剥き出しになった土の中に目を惹くものがある。近寄って覗き込むと毛虫だった。なんだ害虫かと思い、行き過ぎようとした。ゆるゆると動いていた毛虫がぴたりと動きを止めた。わたしの心のつぶやきが聞こえたかのようだった。

害虫といっても、それは人が勝手にそう呼んでいるだけで、虫からしてみれば地球からしてみれば人こそ害人であろう。なにやらそんなふうに怒られた気がした。よくよく毛虫を見ればたいそう変わった色合いである。甘い甘いカボチャの煮物のような柔らかい橙色と新緑の緑色とで縞模様を作っている。しばらくその美しさに見惚れた。

と、次の瞬間、真っ白な猫が飛び出してきて毛虫をひっさらうようにくわえ、駆け抜けて行った。唖然として猫の後姿を見送るしかなかった。畑を斜めに横切った猫は、くるりとこちらを振り返った。おまえには大切なことは何も教えてやらぬ。そう言われた気がした。猫は面白くなさそうに一瞥をくれた後、家と家との隙間に消えていった。後には何も残らなかった。

▼なにこの中途半端な昔話みたいな始まり方。

▼で、たんに毛虫と猫を見て会社に着いたのだ。仕事に飽きて休憩所にいくと、よその部署のYさんがいた。Yさんなりの同僚との親しくなり方を教えてもらった。「多少使えないやつと思っても、簡単な仕事をさせて褒めてやればすぐ親しくなる」ということだった。

仕事を頼まないよりも、簡単な仕事を頼んだほうが親しくなりやすいというのはよく聞く話である。しかし、なーんだろー、こういうのは。あんまり、使えるとか使えないという言い方は品がよくない気がする。わたしを「使える」と判別してもらって、こういう話をするのかもしれないけど。

使えるとか使えないとか言い出すと、自分もより使える人からは「使えないやつ」と思われていることになるからなあ。なんだか、あまり好きではない考え方。あと、そういったノウハウを公開したことで、以後Yさんが人に仕事を頼むときは「ああ、あのノウハウを使ってんだな」と思ってしまうだろう。お礼を言われたとしても「計算してんだろうな」となる。ノウハウというのは、公開されたらノウハウではなくなってしまう。

これからYさんが計算なく何かをやったとしても、わたしは色眼鏡で見てしまうだろう。ノウハウというのは言わないほうがいいし、言うとすればもう会わない相手にだけ言ったほうがいいかもしれない。だから、Yさんはわたしを殺したほうがいいと思います。なに言ってんの。

しかし、人を使える使えないと考えるのは危険かもしれない。それを直接言わないにしろ、そういった感情は相手に伝わる瞬間があるのではないか。それは頭の良し悪しで隠し通せるものではなく、滲み出るものだ。さておき、わたしの心の中では、Yは性格最悪となったのであるからして、わたしもいろいろ気をつけようと思いました。

▼読み返してみたが、性格最悪というのは言い過ぎではないか。むしろ下町の親父のように口は悪くても親切で面倒見がいい人かもしれない。Yさんについては、性格最悪かも、と修正した。あんまり変わらない。
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author:しゅん, category:日常, 18:24
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隣人
▼これは以前にも書いたかもしれない。ご近所さんが迷惑なのである。わたしは大抵のことは我慢するし、周囲とも仲良くやっていきたい。笑顔でハイタッチをしたいし、ハグもしたい。突然ハグをして通報されたい。ちょっと何書いているか、わかんなくなりましたが。

まあ、お隣さんがですね、深夜にステーキを焼きだす。ウナギを食べだす。ピザを食べだす。ハイカロリー祭である。そのおいしそうな匂いがこちらに漂ってくる。これが毎晩、本当においしそう!公害だね!

騒音とかならいいのです。除夜の鐘を毎晩108回叩きまくるとか、そういうのは管理人さんから注意してもらえばいい。チェーンソーで人体を切断しまくるとかは「お昼にやってね!」って言えばいい。でもさー、美味しそうな匂いは困る。管理人さんに「あのー、隣の人が夜中にすごくおいしそうな匂いをさせるんです」と言っても相手にされない。

何か良い解決法はないだろうか。こちらも食欲を刺激されて精神衛生上よろしくない。いっそ一口くれないか。窓に向かって「ステーキ食べたいなー。一口だけ食べたいなー」と叫んでみるのはどうだ。それこそ近所迷惑。

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author:しゅん, category:日常, 20:01
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雷雨
▼今日も短時間にものすごい雨と落雷があった。少しではあったが雹も降った。この前は竜巻が起こったし、まったく最近の気候はどうかしてる。だが、そもそも地球は人間が暮らすようにできているわけではないのだから、気候が不安定でも当たり前である。地球は今まで5度の大絶滅を経験している。むしろ、今までどうにかこうにか暮らせていたことこそ奇跡。地球さん、ありがとう!

でました。わけのわからない始まり方。

▼わたしは家から直接打ち合わせ場所に向かっていたが、みな大丈夫だろうかと心配になった。打ち合わせ場所は新宿の喫茶店だった。今日の打ち合わせに参加する予定のTさんから連絡があった。彼女は、まだ会社を出ていない。「わたし、雷苦手なんですよ〜」と少し困った様子だ。

当たり前である。どこに雷が得意な人間がいるか。みな、当たったらおへそを取られる。おへそを取られるならいいんだけど、だいたい死ぬ。現実って怖い。

つまり、彼女が主張したいのは「わたしは会社から出たくありません」ということである。まったく企業戦士の風上にも置けぬ存在。そんなことで24時間戦えますか。戦えませんね。けしからん。

けっこう。この戦場はわたし一人で戦うしかないと腹を括った。と、またもや携帯がなった。打ち合わせの相手だった。なにやらゴニョゴニョ言っているが、どうやら打ち合わせを延期したいという雰囲気が伝わってくる。だが、「雷雨だから」というのはちょっと恥ずかしいから、そちらはどうでしょうか?という感じなのだ。おまえもおへそを取られるのが嫌か。それでも企業戦士かね。

気を遣って「もしよろしければ後日、あらためてということでいかがでしょうか?」と訊けば「そうですね!」と力強く食いついた。「後日、あらた‥」ぐらいで「そうですね!」がきてた。まったく、どいつもこいつも根性がない。

わたしはといえば、打ち合わせ先で一人茫然としていた。急にヒマになった。久しぶりに新宿で打ち合わせだから、あのパスタ屋でお昼を食べて、紀伊國屋書店によって、電気屋寄って、中村屋が近いから昼は中村屋のカレーでもいいな。どうしようかな。ウフフフ。打ち合わせ前に、いろいろまわろーっと!と早めに家を出ていたのである。

新宿で3,4時間遊んで打ち合わせにのぞもうと思ったら、新宿で3、4時間遊んだだけになってしまった。まあ、いいんです。今日も一日楽しく遊んで帰った。

しかし、わたしも雷雨のさなか打ち合わせに向かわなければならないとしたら、ちょっと渋ったような気もする。新しいゲームを買ってもらった翌日は、たいてい「調子が悪い」と学校をズル休みしていたわたしであるからして、あの雷雨だったら「今日ね〜、家の鍵がないから親が戻るまで外へ出られない」ぐらいは言う。おっさんになった今でも言う。企業戦士は、5度の大絶滅で滅んだのを思い出した。
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author:しゅん, category:日常, 19:03
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謝らない
▼5月22日のレンジャーズ×マリナーズ戦でダルビッシュ投手が4回5失点で降板した。いくらいい投手とはいえ、シーズンに何度かはそういうことがある。交代を告げたワシントン監督に「Sorry」と謝ったという。試合後の記者会見で、地元記者から「なぜだ?(なぜ謝ったのか)」と質問が出たと記事にある。(スポナビ)

日本人投手が早い回に降板すると、試合を作れなくてファンやチームメイトに申し訳ないとコメントすることは珍しくない。アメリカの記者は、謝った理由がわからないというのが面白かった。謝らないんだなあ、むこうは。

ワシントン監督のコメントも「そういうときもあるから、絶対に謝るな」というものだった。真面目に取り組んで、それでも打たれたのだから仕方ないということなのだろう。アメリカ人のこういう考え方は良いものだと思う。

そもそも、打つ方も打たれる方も真面目にやっているのだから、打たれたからといって謝るようなことではないのかもしれない。申し訳ないという気持ちは自然なものだろうけど。とするとですよ、社会人はしばしば謝らなければならない場面に遭遇する。

その相手は取引先だったり、上司だったり、さまざまである。彼らは何かというと、「バカ」「アホ」「死ね」と罵り、「指を詰めろ」と言い、「ハラを切れ」と言う。最終的には、内臓を売らされる。どんな会社か。

しかし、アメリカ式に考えれば、ベストを尽くしたのだから謝る必要がないとも言える。今後は、謝らなくてもいいのではないか。みなさんは胸を張って、メジャー流に自分の立場を主張すればいいと思います。

「自分は〜、真面目にやってたんすけど〜、なんかうまくいかなかったっす。だから、オレは悪くない」

クビになるんじゃないかな。というか、是非クビにしてください。お願いします。
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author:しゅん, category:日常, 21:53
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映画「バティニョールおじさん」
・バティニョールおじさん
2002年 / フランス・ドイツ / 監督:ジェラール・ジュニョ / 戦争を舞台にした映画 


【あらすじ】 ネタバレしてます。
1942年、ナチス占領下のフランス。肉屋を営んでいたフランス人のバティニョール(ジェラール・ジュニョ)だが、偶然にも隣家のユダヤ人バーンスタイン一家の摘発に関わってしまう。娘の婚約者がうまくナチスに取り入り、ユダヤ人一家が住んでいたアパートをもらうことになる。だが、そこへ摘発を逃れたバーンスタインの子シモン(ジュール・シトリュク)が帰ってきてしまう。バティニョールはシモンをスイスへ逃がすことを決意する。

【感想】
バティニョールを演じているジェラール・ジュニョが本当にいいんですね。この人、まったく普通の太っちょのおじさんにしか見えない。本来は、たぶんそんなに正義感が強いほうでもないのだと思う。一人で困ってるシモンに、明日の朝には出てってね。俺は知らん。みたいな感じだし。本人はただ静かに肉屋をやっていたいだけで、ナチスにもユダヤ人にも関わりたくないのだろう。

1942年のフランスはドイツに占領されていてナチスが幅をきかせている。フランス人の中には、ナチスにうまく取り入っている者もいる。この前まで敵同士だったのに、バティニョールにしてみればおもしろくない。ただ、ナチスから注文があれば逆らえないから応じる。反感は持っているけど先頭に立って行動を起こすわけでもない。そんなどこにでもいそうな感じが良かった。

バティニョールは正義感というより、巻き込まれたからしかたなくというかんじで、ユダヤ人の少年シモンをスイスに逃がすことを決意する。最初はイヤイヤだったが、シモンと行動をともにするうちにバティニョール自身の心にも変化が訪れる。警察の取調べを受けるシーンで、まるでユダヤ人の苦しみが乗り移ったかのようなバティニョールの言動には心を打たれるものがありました。

DVD特典のインタビューで、あえて重くしないように撮ったとジェラール・ジュニョが語っているように、映画そのものは悲惨なテーマを扱っていながら、とても喜劇的に撮られている。重苦しく悲劇的に撮ろうと思えばいくらでもそうできるテーマである。陰惨なイメージのないホロコースト映画というのは珍しいかもしれない。

戦時下でありながらも子どもは腕白で、大人もどこか間が抜けていて憎めなくて、緊迫しているはずなのにどこかのんびりとしている。そしてバティニョールという、ごくありふれた人の勇気。太っちょの勇気。いい映画でした。ジェラール・ジュニョの「コーラス」もいい作品だったなあ。
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author:しゅん, category:-, 00:20
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靴下
▼友人夫婦の家にお邪魔。友人夫婦の子ター坊(小学三年)のマイブームは、ワサビ醤油らしい。小学三年らしからぬ趣味。学校から帰ってくるなりいそいそと小皿に醤油とワサビを混ぜ合わせ、箸でペロペロ舐めているらしい。なにそれ。ほとんど妖怪じゃないですか。

当然、健康に悪いので親からは禁じられている。しかし、親の目を盗んで密かにやっていることもあるらしい。戦中は、徴兵逃れのために醤油を飲む(体調が悪くなる)ということが行われたと聞いたことがあるがそういうことでしょうか。どういうこと?

▼靴下に穴が空いたことに気づいた。脱いだ靴下をゴミ箱に入れようとした。だが、これは本当に捨てていいのだろうかと思い直す。子どもの頃から現在まで何も考えずに穴が空いた靴下を捨ててきた。靴下というのは3足1000円で売っています。ということは1足333円である。

裁縫箱を探してきて靴下を繕うのに1時間かかってしまっても、わたしの人件費が時給333円以上ならば買ったほうがよいということにはなる。そんな理屈はどうでもよろしい。そりゃ、お金のうえではそうかもしれないんだけど、やっぱり何かおかしい気がする。まだ直せば履けるのにね。

外で履くのにツギハギだらけだったらみっともないものの、家で履くぶんには十分である。どうも物を粗末にしすぎるなどと書けば、ずいぶん年寄りじみているが、そう思ってしまうのだからしかたない。日記を書く時間があるぐらいなら、靴下を繕うこともできるはずである。こうしてわたしは靴下を繕うことにした。

しかしですよ、ツギハギだらけの靴下がブームになる可能性もあると睨んでいる。かなりあさっての方向を睨んでいるようだが、その可能性はある。なにせダメージ加工のジーンズがある。あれは新品なのにわざわざ傷をつけて売っている。昔の人からしたら「頭おかしいのか?」と言われる。よって、ツギハギ加工の靴下ブームもないとはいえない。わたし、これはかなり流行を先取りしたのではないか。300年ぐらい先を行った。

だけど、仮にツギハギ加工の靴下ブームが来たとしても、そのときに売られる靴下は新品のツギハギ靴下なのだろう。やはり世の中はどこか狂っている。

なにこの気味の悪い終わり方。こわーい。
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author:しゅん, category:日常, 18:17
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金環日蝕
▼金環日蝕でしたね。なんだかずいぶんテレビが取り上げていて、その報道を見ていたら「あーもー、イヤ!そっとしといてくれたら見るのに。君らが無理矢理盛り上げようとするから、ぼかぁ見ないよ!」という気分になった。スカイツリーの報道もそんな感じですが。

だもんで日蝕メガネも買ってません。そもそも太陽の事をそんなに知らないのだ。そんなニワカなわたしが金環日蝕だからといって騒いでいいものか。インディーズバンドが急にブレイクしたからといって「あの曲いいよねー。前からいいと思ってた」と言うのと同じではないか。太陽さんに申し訳ない。売れる前から太陽さんを応援していたファンの方々にも申し訳ない。ファンて誰だ。

▼お世話になっている会社に日蝕の前日に行った。隣席のTさんと話した。「明日、朝、みんなで会社の屋上で日蝕観ようって思ってるんですけど、しゅんさん(わたしのこと)も来ませんか?」と言う。ミーハーである。ニワカ太陽ファンである。とはいえ、こういうときに素直に「行く」と言えるのが人として美しい。

でも、朝起きるのが面倒だったので断ってしまった。午前7時半に会社に着くには6時には家を出なければならない。ということは5時ちょっと過ぎに起きることになる。彼女は「全国各地で見られるのは平安時代以来なのにー」と文句を言っていた。こっちは昨晩何を食べたかも怪しいのに、そんな昔のことを持ち出されてもな。

なので日蝕を会社まで観に行く気はなかった。家で観てもいいわけだし。だが、チームワークというのはこういうことで生まれるかもしれないと思い直した。日蝕を見るなど些細なことだけど、そういう小さなことの積み重ねが意味を持つのではないか。

当日、早起きして家を出た。午前7時過ぎに会社に着いた。金環日蝕は7時20分から30分ぐらいまでに起こるらしい。空は残念なことに曇っていてよく見えない。そろそろ日蝕が始まろうかという時間だが誰も来ない。

なんらかの理由で中止になったのだろうか。屋上に上がれば誰かいるかと思ったが、そもそも鍵が開いていなかった。ビルを出れば通勤途中の人がそこかしこで空を見上げていた。だが空は曇っていた。わたしの心のように。

うーむ。みんなで一緒に観ようって言ったじゃん!なんかよくわからないけど平安時代以来なんじゃないのかね!表に出てきたドトールの店員さんが日蝕メガネを貸してくれました。「あれ?雲であんまり観えませんね」「そうですね」それがわたしの日蝕観測でした。ドトールの店員さんありがとう。これによってドトール店員とのチームワークは醸成された。以後は会社ではなくドトールに通うことにします。

わたしは午後に会社に寄る予定だった。朝、わたしがいるのでTさんが驚いたようだった。

「しゅんさん、なんでいるんですか?」

「日蝕を観ようと思って‥‥。みんなで日蝕を観ようとね!」

「えー!みんな早起きが嫌だっていうから中止したんですよー」

「そうなの?だってそんな連絡なかったから」

「だって、しゅんさん来ないって言うから‥‥」

「言ったね」

「うん」

「行くって言ってたら、中止の連絡もらえたのにね」

「うん。変なとこで見栄張るから」

「まあ、ほら、いきなり『来たよ!』みたいなほうが面白いかと思って」

「そう‥‥ですか?」

「‥‥まあね。べつに面白くもないか。もう今日は話しかけないでね」

「まあまあ、そんなにすねないで。日蝕観れました?」

「いや、なんだか曇っててあんまりよく観えなかった。Tさんはどうだったの?」

「すごく奇麗でした!写真も撮ったし」

「へー。良かったねー。あれ?じゃあ結局家に居たほうがよかったってことかな」

「そうなりますかね‥‥。しゅんさん、何時に起きたんですか?」

「5時」

「5時!?ああ、それはそれは。フフフ‥‥。がんばって5時に起きて、会社来たら一人で、日蝕も観られなかったんですかー!

あわれ!あわれな人いた!

ねー、ナミちゃん(同僚の女の子)、ここにすごくかわいそうな人いたー!」

「鬼か、おまえ」
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author:しゅん, category:日常, 18:32
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引越し
▼友人A子が引越しをした。2年に1度は引越しているような気がする。「女は、引越しをすればするほどいい女になる」という独特の哲学を持っている。どういうふうに頭を打つと、そんな結論になるのかがわからない。かわいそうな人である。

引越し先の近くまできたので連絡をとってみたら、どうやら暇らしい。新居に寄ることにした。電話で詳しい道を案内をしてもらうがよくわからない。なにか目印になるものはないか訊ねた。
「スズメバチの巣、危険!ていう看板のところを入ってきて」という。なんか嫌だよ。

いい女に会うには命がけということでしょうか。今は季節柄スズメバチはいないけど、秋の訪問は避けたい。本当にいい女はそんなところには住まないと思います。

▼午前は醤油麹(こうじ)を混ぜ混ぜし、午後からお世話になっている会社に。会社に泊まりこんで作業をするとかしないとかそんな話。以前は一週間の半分は泊まっていたものの、楽な生活に慣れてしまうと面倒である。

わたしの反対むなしく泊まることになった。我々に泊まりを命じた部長は六時で退社した。「人間は三日ぐらい寝なくたって平気なんだ!」と言いながら六時きっかりに帰って行った。会議の最中うたた寝している人は言うことが違う。会議中に充電しているせいか、異常に元気で声も大きい。あの元気は見習いたいところ。

部長の椅子の背に「パワースポット」と印刷した紙を貼り付けた。今日わたしがした仕事は腹いせのみ。

▼ケーブルテレビで中日×ロッテ戦を観戦。野球が地上波でやらなくなって久しい。観たい人はスカパーとかケーブルでっていうんだろうけど、種をまかないと若い世代は契約しない気がする。深夜にやるなりネットで流すなりすればいいのに。格闘技がすたれ、野球もすたれていくのだろうか。

ロッテの益田投手の投げっぷりが良かった。延長10回でツーアウト二塁。普通ならば好調の井端選手をフォアボールで歩かせるところなのだけど、果敢に勝負してきた。結果はフォアボールだけどいい勝負が見られた。

野球にしろ格闘技にしろ、選手の人となりが透けて見える瞬間がある。そういうところが面白いんですね。わかりやすい例えが見つからないのだけど、相撲などでもう勝負がついているのにダメ押しのように相手を押し出す力士がいますが、ちょっと性格が見える瞬間というか。良くも悪くもいろいろ見える。
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author:しゅん, category:日常, 22:47
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映画「プリンセス・トヨトミ」 Carte
▼プリンセス・トヨトミという映画がテレビでやっていた。本を読みながら観るともなく観ていたのだけど、よくわからなかった。とても風変わりな設定の話で、今でも大阪は密かに大阪国というものを作り、豊臣家の末裔を守っているというような内容だった。

大阪国は何をどうしたいのか。今更、秀吉の末裔の王女(王女ってのも謎だけど。王国なのか)を守るというのもわからない。豊臣が徳川(江戸もしくは東京)を倒すということでもないらしい。作り手にはわかっているのだろうけど、こちら側にはまったくその設定なり理由なりが伝わってこなかった。

このわからなさを共有したいので誰かに観てもらいたい。一緒に「2時間無駄にしたわー!」って罵り合いたい。でも、「全然わからんかった。まったく面白くない」などと言ったら誰も観てくれないだろう。だから、知り合いに「プリンセス・トヨトミおもしろかったよ!今年一番、いや今世紀一番の映画かも!」とメールを送った。

すぐに「ウソつけ」って返ってきた。わりと、あのー、みんな観てたのかな?

▼さて、こんなことを書きましたが本当はプリンセス・トヨトミは面白いのです。抱腹絶倒大冒険活劇です。嘘じゃないよ。本当だよ。是非是非、観てください。で、感想を教えてください。あと大阪国って結局どうしたいのか、教えてください。基本的なことがわかってません。

そういえば、大阪国の総理大臣てお好み焼き屋と兼業で務まるのでしょうか。しかも、お好み焼き屋のほうがメイン。片手間にもほどがある。

▼あいかわらずCarteというオンラインカードゲームをやっています。思ったよりも飽きない。ちょっとややこしくて、とっつきにくくて、面倒くさくて、でも面白いんですねー。やりようによっては、わたしのように無課金でも楽しめます。将棋などが好きな人は向いてるかも。

あまりゲーム内で会話をすることはないのですが外国人によく話しかけられます。間違いだらけの英語でも平気なんだね。で、こっちも間違いだらけの英語で返してるんですけど。あの度胸が上達の秘訣なんだろうなあ。

ゲーム内の略語にもようやく慣れてきた。
gl hf (Good luck have fun)とゲーム前に打たれたらyou tooと返すのが礼儀らしい。だんだん打つのが面倒になってくる。よく「you」を「u」と打ちますが、「u too」って返していいものなのか。または「u 2」ってありなのか。大丈夫?ラッパーっぽくない?「西洋かぶれ」と罵られないだろうか、西洋人に。心配。

そもそもラッパーがわからない。ワゴン車から巨大なラジカセを肩にかついで踊りながら出てくる黒人のイメージしかない。単一電池が16個ぐらいいるラジカセで、すぐ電池が切れる。ラッパーのイメージが昭和である。そんなラッパーも夢中になっているカードゲームCarte、お薦めです。

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author:しゅん, category:日常, 09:24
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小遣い
▼先週、友人夫婦の家にお邪魔した。友人夫婦の子ター坊は小学3年にして、ついに小遣いを月100円もらえることになった。とても浮かれていた。とはいっても月100円ていうのはどうなんでしょう。まあ、お菓子も何もみんな親が買うのだから、それぐらいでいいのかもしれない。 

遊びに来たわたしに「お小遣いでポテトチップスを買ってあげる!待ってて!」と家を飛び出したター坊である。いや、月100円の人にそんな申し訳ない。断ったんだけど、わたしの返事を聞く前にもう靴を履いて飛び出していた。

近所のスーパーに行ったものだと思ったが20分経っても30分経っても帰ってこない。ちょっと心配になり、探しに行こうかと友人夫婦と話をしていたときに真っ赤な顔をしたター坊が戻ってきた。「どうしたの?」と訊ねると「落とした‥‥全財産」と言う。

全財産て100円じゃん。そう思ったが本人にしてみれば大変である。父親は「慌てるからだ。バカ」と言う。ター坊はうなだれたまま部屋に入ってしまった。どうやら父親は代わりのポテトチップスを買ってやる気はないらしい。ここで安易に買い与えないところが彼のいいところなんだろうなあ。100円でこういう経験ができたのはよかったかもしれない。

▼ター坊が少しかわいそうに思ったのはわたしも似たような経験をしたからである。小学校2年のときに小遣いに憧れていたわたしは、親と交渉してついに小遣いをもらうことに成功した。しかし、月10円である。10円て。とんだブラック企業である。家だけど。

まあ、要る物はすべて買ってもらってるから本当は必要ないのだけど。わたしもやはりポテトチップスを自分の小遣いで買うことを決意し、10円の貯金を始めるのである。10ヶ月貯めれば食べられる。なんという意思の強さ。今、10分しか我慢できないけどね。人間は堕落する。

で、その貯めた10円をフィルムを入れる小さなケースに入れて貯金箱代わりにしていた。ときどき開けて中を見たり、振って音を聞いていた。その当時、スチーブンソンの宝島でも読んだのか、宝の地図に憧れていたわたしはそのケースを団地の前の芝生に埋めるという遊びをやっていた。その位置を地図に書いて記録しておく。

埋めて何日かして掘り出すという馬鹿げた遊びをやっていた。まだ憶えているが70円まで貯まったときだった。またいつものように「やるか」と海賊気分で埋めたはいいものの、掘り出す段になってどこに埋めたかわからなくなってしまった。はっきり言ってアホそのものですからね。そりゃ、いつかはそうなる。

芝生のあちこちを掘り返し、自転車置き場の裏を掘り、芝生の木の根元を掘り、見つからずに絶望した。大人にとっては70円なんてどうでもいいけど、わたしにとっては全財産なくしたのである。ビル・ゲイツが「4兆円落とした‥‥」と言うのと同じである。同じか?

半狂乱で芝生のあちこちを掘り返すわたしを心配して、近所のおばちゃんが声をかけてくれたが、それもほとんど耳に入っていなかった。なにせわたし4兆円なくしてますから。もう、気絶寸前である。ゲイツだって4兆円落とせばああなるよ。その日はそのまま絶望して寝たので、それからのことは何も憶えていない。ただ、今でもごくたまに夢に見ることがあるから、よほど悔しかったのだろう。

結局、その4兆円は今もあの芝生のどこかに埋まっているはずである。そんなことがあったので、わたしはちょっとター坊に同情してしまった。同じ全財産を失った者同士として。今度遊びに行くときはポテトを買って行こう。
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author:しゅん, category:日常, 23:56
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