▼実に半月ぶりのご無沙汰でございました。
こんなに更新しないのに、毎日ちょっとはアクセスがあるみたいでありがとうございます。
無駄足を踏ませてしまい、申し訳ございません。
きっと来世、いいことがあるでしょう。今回はあきらめてください。
復活早々、喧嘩を売っても何もいいことはありませんが。
▼以前、ご紹介した古今亭志ん生の本ですが、こちら「びんぼう自慢」のほうが詳しく書いてあっていいですね。話題もかぶってないし。しかし、志ん生という人は晩年は勲章までもらうような人になっていますが、若い頃は滅茶苦茶です。あれは奥さんがすごいですね。
ふつう、結婚した次の日に吉原に行かれたら、即離婚だと思います。刺されてもしかたない。
それにしても、実に味のある語り口なのです。
▼映画 第9地区
やってくれたなあ、ピーター・ジャクソン。
というか、監督はニール・ブロムカンプという人だった。ピーター・ジャクソンはプロデューサーで参加している。
ピーター・ジャクソンといえばどうしてもロード・オブ・ザ・リングを思い出さずにはいられないので、その感じで観にいくと、かなりのギャップに驚かされます。けっこう死に方がグロイ。
映画自体も、正統派の娯楽作品ではなく、皮肉に満ち満ちた仕上がりになっている。ロード・オブ・ザ・リングのアラゴルンやサム、フロドなんかを期待していると痛い目に遭う。
主人公は性格最悪の人種差別野郎と思っていただければ概ね大丈夫。
なんといいましょうか、藤子不二雄作品でドラえもんやのび太、ジャイアンなんかの活躍を見に行ったら、笑うセールスマンを出されてしまったというか、でも、これはこれで面白いという。
本当にね、主人公の性格が最悪なんです。とにかく自分さえよければいいという、最悪すぎて笑ってしまう場面がけっこうありました。
SFでありながら人種差別がテーマというのも面白いけど、とにかくこれはそういう重苦しさを感じさせない、皮肉たっぷりの娯楽作品。
舞台が南アフリカのヨハネスブルグという、失業率、貧困率、犯罪発生率が高い危険な地域。アパルトヘイトの傷跡も、依然癒えてはいない。監督のニール・ブロムカンプが南アのヨハネスブルグ出身ということだけど、本当にこれよく撮ったなあ。ここに出てくるエイリアンは、黒人をさしているとも受け取れる。
後半はラピュタのムスカ気分で鑑賞。「はっはっは!人がまるでゴミのようだ!」ってな感じで。爽快爽快。
そんな爽快映画ではあるものの、南アの現状についてエイリアンの口を借りて「解決には長くかかる」というメッセージを伝えているように受け取れる。ただ、救いなのはお互いが理解し合えないことはないというメッセージも、含まれているように見える。あの勝手すぎる主人公の活躍により。
そーいや、あのロボの中の主人公ってジョン・トラボルタに似てたなあ。どうでもいいが。