RSS | ATOM | SEARCH
忘年会
▼グッと寒くなりまして、いよいよ年末という雰囲気でございます。年末というと忘年会。ふだんは会わない知り合いなどと会って、互いの近況について報告しあったり楽しく過ごしております。

土曜もそんな忘年会の一つでした。久しぶりに会った相手が、仕事や最近読んだ本の話などするのですが、わたしを退屈させないようにか次から次へと話をしてくれました。きっとこの日のために話題をいくつか考えてきてくれたのでしょう。

わたしも若い頃デートのときは、今日はあの話をしよう、この話をしようと考え、その話の見出しをメモにまとめ、彼女を退屈させないようにと気をつかったものでした。

そうやって一生懸命にいろいろな話をしてくれる彼を見て、ちょっといいなと思ってしまいました。話自体は少しぎこちなかったものの、そのがんばっている姿というのが実に微笑ましかったです。わたしより十五歳も上の元上司ですが。

おまえが気をつかってもっとしゃべれ、をお送りしました。

▼突然ですが、あの戒名というやつがありますね。亡くなった人間が仏教徒になった証として授けられるものらしいですが、そういった意味すら知らなかった。ただ、なんとなく付けてもらってました。わたしは死んでないんで、まだないですけど。立川談志さんのように自分で適当に付けるのもいいかもしれません。

それで、あの料金とはいったい何かと思いましてちょっと調べていました。バブル期の頃は高いランクの戒名をつけてもらうと、それこそ外車が買えるような金額になったといいます。島田裕己さんの「葬式は、要らない」を読むと、戒名は仏教の教えに基づいていないとある。そもそも、戒名という制度があるのは日本だけと書かれている。

戒名が庶民に広まったのは江戸時代で、寺請け制度が義務付けられてからである。もともとは、禁教とされたキリスト教から仏教に転宗した者に対してだけだった。彼らはキリシタンでなくなった証に寺の檀家となる。つまり、為政者からの要請によって身分証明のために檀家となり戒名を授かることになったようです。それが転宗したものだけでなく、やがては一般庶民にも義務付けられ社会に浸透したとある。

ここだけ読むと、「じゃあ、戒名料などはぼったくりじゃないか」という意見になりそうである。だが、よく考えてみると葬儀のときだけお経をあげてもらうということがおかしい。寺も維持するには当たり前だがお金がかかる。檀家になって寺の維持費用を出すわけでもない。ましてや信仰を持っているわけでもない。それなのに葬式をやってくれという。

信仰が薄れ、葬儀が簡素化の一途をたどり、寺としても十分な檀家の確保をできず経営も苦しい。そうすると、戒名料で取るしかないということらしい。それがあの金額に跳ね返っている。

一方的に戒名料の高さを責めるのではなく、戒名の歴史的な成り立ちから葬式をめぐる社会状況の変化などをとりあげており興味深く読めました。


▼そもそもこういった本を読んだのも、知人の家族に不幸がありまして、そのときに知人が葬儀費用をなるべく安くあげてほしいと寺にお願いしたところ、「そんな志では成仏できない」などと言われたからである。

たしかに信仰を持っておらず、檀家でもないのに葬儀をやってほしいというのは本質的に間違っている。ただ、身内の不幸で意気消沈している人間に「成仏できない」と言うのはどうなのだろうか。わたしのように無宗教なら葬儀をやらないでもいいが、親族がうるさかったりするとそうもいかないのだろう。故人の看護でお金がいり、どうしても葬儀代を値切るしかない情けなさというのも汲んでやってほしい。

そもそもお釈迦様は、「葬儀代が足りなくて……」と言ったところで怒るだろうか。とても気にするように思えない。で、肝心の坊さんは実のところ極楽や地獄を見たこともない。我々と同じようなものである。成仏できないと言う根拠にとぼしい。一度も死んだことがないくせにと思ってしまう。

ベテランの浪人生のようで、言うことが怪しい。そんな人に、「合格の秘訣は……」などと言われても、いや、あんたも受かってないんだけどねとなる。

さて、そのお坊さんがいつか亡くなったとする。死後、お釈迦様に今回の件を胸を張って報告できるのだろうか。そのときお釈迦様はなんと言うのだろう。

「そんな坊主は成仏できない」と言うのではないか。
  
JUGEMテーマ:日記・一般 
         web拍手 by FC2 このエントリーをはてなブックマークに追加
author:しゅん, category:日常, 01:12
comments(0), trackbacks(0), pookmark
スポンサーサイト
         web拍手 by FC2 このエントリーをはてなブックマークに追加
author:スポンサードリンク, category:-, 01:12
-, -, pookmark
Comment









Trackback
url: http://kaeru-tama.jugem.jp/trackback/423